2023/09/22
本日は治療を行った患者さまのビフォーアフターをご紹介します。
※ご紹介している症例は、あくまでも患者様固有の症例ですので、実際には患者様によって治療期間や、治療法など個人差がございます。
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《治療名》
欠損部のインプラント治療
《患者さん》
40代 男性
《執刀医》
大塚院長
《治療内容》
左右奥歯欠損部のインプラントブリッジ治療
《治療期間》
8回 (11ヶ月)
《費用》
インプラント手術準備費:¥33,000
インプラント:¥275,000×4
アバットメント:¥55,000×4
インプラント上部ジルコニア:¥187,000×4
インプラントポンティック:¥143,000×2
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計 ¥2,387,000
《治療に対するリスク》
インプラント治療においては、術後一時的な疼痛や腫れが起こる場合があります。
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ご自身の歯でお悩みを抱えている方、お気軽にご相談下さい☺
※当院では患者様に安心して治療をお受けいただくために、感染対策を徹底しております。
東京都品川区YDC審美インプラント治療専門ガイド
監修:山手歯科クリニック(大井町・戸越公園)
2023/08/07
歯を失った場合に歯を補う治療法として近年注目されているのがインプラント治療です。
周りの歯に負担をかけずに歯の機能を回復する治療法で、審美性にも優れているなどのメリットもあります。
治療を検討している方は、インプラントに関する知識を身につけておく必要があるでしょう。
この記事では、インプラント治療に欠かせないアバットメントの役割について解説します。
アバットメントはインプラント体と上部構造を繋げるだけではありません。
どのようなものなのか、ぜひ内容をご覧ください。
インプラントの構造を説明します。
次の3つの部品から成り立っているのがインプラントです。
・インプラント体(人工歯根)
・被せ物(人工歯/上部構造)
・アバットメント
まず歯がなくなった部分の歯茎にインプラント体と呼ばれる人工歯根を埋め込み、アバットメントを装着します。
その上に被せ物(人工歯/上部構造)を被せるのがインプラント治療です。
インプラント治療におけるアバットメントは、歯の土台となるものです。
アバットメントは、インプラント体と上部構造を連結している部分を指します。
アバットメントは小さな部品で、治療後は外から見えません。
ですが、インプラント治療では非常に重要な役割を果たしているのです。
インプラントの術式には、「1回法」と「2回法」があります。
・1回法……外科手術を1回のみ行う治療法
・2回法……外科手術を2回に分けて行う治療法
そして、1回法で使われるインプラントには以下の2種類があります。
・1ピース型……インプラント体とアバットメントが一体型のもの
・2ピース型……インプラント体とアバットメントが分かれているもの
1ピース型ではインプラント体とアバットメントが一体となっているため、アバットメントがありません。
インプラントの1回法で選択できる1ピース型と2ピース型には、それぞれメリットとデメリットがあります。
メリット |
デメリット |
|
1ピース型 |
・手術回数が少ない ・身体への負担が少ない ・治療期間が短い ・ネジの緩みがない |
・骨の厚みによって適応できない ・1回法に限られる ・上部構造の形が限られる ・トラブル発生時は全撤去になる |
2ピース型 |
・適応症例が幅広い ・1回法と2回法どちらにも対応できる ・上部構造の選択肢が広い ・ダメージのリスクが少ない |
・手術回数が多い ・身体への負担が大きくなる ・コストがかかる ・治療期間が長くなる ・ネジが緩む恐れがある |
どちらが優れているということはありませんが、それぞれの特徴を理解して自身に合った治療法を選択しましょう。
インプラント体とアバットメントはスクリュー(ネジ)を使用して締結します。
まず行うのが、歯がなくなった部分の歯茎へのインプラント体の埋め込みです。
そこに、歯の土台となるアバットメントを装着します。
そのアバットメントに上部構造を被せ、スクリューで固定したら治療が終了です。
インプラント治療ではアバットメントは欠かせません。
では、アバットメントによってどのような効果があるのでしょうか。
インプラント治療におけるアバットメントの役割は以下の通りです。
・上部構造とインプラント体を連結させる
・インプラントの強度を補強する
・インプラントを目立ちにくくする
・噛む方向を補正する
・上部構造を保護する
順番に詳しく解説していきます。
アバットメントが持つ最も重要な役割は、上部構造とインプラント体を連結させることです。
インプラント体、そしてアバットメントはそれぞれネジで固定されています。
このネジの締め具合によって上部構造との距離を細やかに調整するのです。
もし上部構造が破損したら、その部分だけを交換すれば良いため治療が簡単に済むでしょう。
アバットメントにはインプラント自体の強度を高める役割も担っています。
インプラント体と上部構造の間にあるアバットメントが、クッション効果をもたらすのです。
これにより、インプラント体に直接のダメージがかからないようにし、強い力がかかっても破損しないように働きます。
インプラントを目立ちにくくするのも、アバットメントの役割です。
基本的にインプラント体は、外からは見えません。
ところが何らかのトラブルが起きたときにインプラント体が露出して、審美性に欠けてしまう場合があります。
しかしアバットメントがあると、インプラント体を隠して目立たなくできるのです。
万が一に露出した事態に備えて、アバットメントの素材は審美性に配慮した選択もできます。
アバットメントは、上部構造の角度を補正する役割も持っています。
インプラント体は顎の骨に埋入しますが、角度調整が難しく、骨の状態によっては真っ直ぐに埋め込めない場合があるのです。
インプラント体が斜めに埋め込まれると上部構造も傾き、噛み合わせが悪くなります。
しかしアバットメントで傾きを補正できるため、理想的な角度で上部構造を被せられるでしょう。
アバットメントには、インプラント体だけでなく上部構造を保護する役割もあります。
インプラント体が傾いた状態で埋入してしまっても、角度のついたアバットメントを取り付けると、適切な角度で噛めるようになるのです。
これにより、ものを強く噛んだ場合でも上部構造が破損するのを防ぐことができます。
インプラントに使われるアバットメントの材質は、大きく分けて以下の5つです。
・純チタン
・チタン合金
・金合金
・ジルコニア
どの素材が使われるかは歯科医師の判断、もしくは相談の結果で使い分けられます。
それぞれの素材の特徴を説明しますので、ご覧ください。
純チタンアバットメントは、99%チタンでできているアバットメントです。
生体親和性が高く馴染みやすいのがメリットですが、チタン合金に比べると強度が高くありません。
審美性も高くないため、インプラント治療においてはほとんど使われない素材です。
チタン合金アバットメントは、チタンをベースにアルミニウムなどを組み合わせた合金のアバットメントです。
生体親和性が高く馴染みやすいため、インプラント治療ではよく使われる素材となります。
ただし、金属でできているため、外から見た際の審美性は低いです。
また、加工が純チタンに比べて難しいため、コストがかかるなどのデメリットがあります。
金合金アバットメントは、金などを用いた合金で作られているアバットメントです。
適度な硬さがあるためインプラント体と適合しやすいと言われています。
しかし金合金だと金属部が見えてしまうかもしれません。
強度に優れるぶんコストが高くなる可能性があります。
ジルコニアアバットメントは、人工的に生成された石であるジルコニアでできたアバットメントです。
この素材は金属を一切使用しないため、金属アレルギーの方でも安心して使用できます。
他の金属素材と違って審美性が高く、見た目は自然です。
インプラント治療に欠かせないのがアバットメントです。
ですが、一度連結させれば一生使えるというものではありません。
アバットメントで起こり得るトラブルについて詳しく説明しますので、ぜひチェックしてみてください。
アバットメントでは嚙み合わせに問題が生じる可能性があります。
アバットメントは、ネジの締め具合によって噛み合わせを細かく調整するものです。
しかし噛み合わせが悪い状態で上部構造を装着してしまうと、食べるのはもちろん、発音にも問題が生じます。
噛み合わせに問題があると感じた場合、早めに歯科医院に相談して調整してもらう必要があるでしょう。
インプラントを使い続けていると、アバットメントが緩んで痛みを感じる場合があります。
これは、アバットメントが緩んでしまったために、顎の骨に負担がかかってしまっている可能性が高いです。
顎の骨に負担がかかっていると噛み合わせがどんどん悪くなったり、インプラント体や上部構造にまで大きなダメージを受けてしまったりします。
痛みを感じる場合は早めに歯科医院を受診しましょう。
アバットメントはインプラント自体の強度を強くし、快適にインプラントを使うために重要な役割を果たします。
ですが、治療後の扱い方によっては、インプラントの寿命を縮めてしまうのです。
インプラントを長持ちさせるためのポイントを紹介するので確認しておきましょう。
インプラントを長持ちさせるには、日々のブラッシングを丁寧に行いましょう。
治療後の歯を健康に保つためには、毎日のセルフケアを怠ってはなりません。
治療後に発症する恐れがあるのは「インプラント周囲炎」という炎症です。
インプラント周囲炎は、歯磨きで落としきれなかった歯垢が溜まって起こるので、丁寧なブラッシングを徹底するとリスクが軽減されます。
歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシなどの補助清掃用具を使用すると、磨き残しを減らせるでしょう。
歯科医院での定期的なメンテナンスも、インプラントを長持ちさせるのに大切です。
セルフケアはもちろん大事ですが、歯ブラシでは届きにくい汚れもあります。
定期検診を行えば、インプラントやその周辺に異常や噛み合わせの問題はないかなどを詳しく調べてもらうことが可能です。
さらに専用の器具で歯をクリーニングしてもらえるので、歯ブラシでは届きにくい部分の汚れ・歯石・歯垢・着色汚れなどを落とせます。
インプラントの寿命を延ばすためには、口腔内の健康を保つ必要があります。
しかし喫煙をしている場合、歯肉の血流を悪化させて歯周病のリスクが高まり、寿命が短くなりやすい傾向にあるのです。
また、骨とインプラントがしっかり結合しなくなり、手術が失敗する可能性もあります。
せっかく埋め込んだインプラントを守るためにも、禁煙や喫煙回数を減らすなどの対策が望ましいでしょう。
インプラントは衝撃を与えられると破損してしまいますので、歯ぎしりや食いしばりなどの癖は改善しましょう。
どんなに強度が高い素材を使用しても、ダメージを100%回避するのは困難です。
歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合、直接的な負荷がかかってしまいます。
インプラントの破損やインプラント周囲炎を引き起こすリスクが高まるので、就寝時はナイトガードを使うなどの対策が必要です。
インプラント治療を長持ちさせるには、必ず信頼できる歯科医院を選びましょう。
インプラント治療は、虫歯や歯周病治療などに比べると非常に専門性が高い治療です。
治療結果は医師によって差が出ると言っても過言ではありません。
インプラント失敗とならないためには、信頼できる歯科医院選びが必要になります。
カウンセリングを受けたり、実際に治療を受けた人の口コミを参考にしたりするのがおすすめです。
違和感があったらすぐに歯科医院を受診するのも、インプラント治療では大切です。
口腔内のトラブルは早期発見・早期治療が重要です。
インプラント周囲炎は自覚症状がないケースも多く見られます。
インプラントの再手術となると費用が高額になる可能性が高いので、違和感があったら早めに歯科医院を受診しましょう。
この記事では、インプラント治療におけるアバットメントの役割について解説しました。
アバットメントには次のような役割があります。
・上部構造とインプラント体を連結させる
・インプラントの強度を補強する
・インプラントを目立ちにくくする
・噛む方向を補正する
・上部構造を保護する
アバットメントという小さな部品でも、インプラント治療において重要な役割を担っているのです。
こうした知識を頭に入れておけば、インプラント治療を受ける際、医師の説明がスムーズに理解できるでしょう。
インプラント治療は基本的に自由診療となり、費用が高額になるケースが多いです。
少しでも長く使うために、メンテナンスを怠らないようにしましょう。
監修:理事長/齋藤和重
2023/08/07
歯を失った場合の治療法としてインプラント治療は人気です。
入れ歯やブリッジと比較して、インプラントは機能性や審美性に優れています。
しかし、何らかの原因でインプラントを除去しなければならないケースもあるので注意が必要です。
この記事では、治療後にインプラントを除去しなければならなくなる原因と除去する方法について解説します。
他にも、除去とならないために気をつけることについてもまとめました。
インプラント治療を検討している方は、ぜひ内容をご確認ください。
インプラントの寿命は10~15年です。
顎の骨と結合するインプラント体が外れたときにインプラントの寿命が訪れます。
しかしそれ以前でも以下のような理由でインプラントを除去しなければならない可能性があるのです。
・インプラント体の破損
・インプラント周囲炎
・アレルギー症状
・術後の神経麻痺
・手術の不具合
・噛み合わせ
・上顎洞炎
治療後にインプラントを除去する必要があるケースについて詳しく解説します。
インプラント体が破損すると除去が必要です。
インプラントは以下の3つに分かれています。
・インプラント体(人工歯根)
・被せ物(人工歯/上部構造)
・アバットメント
上部構造が欠けたり破損したりした場合は作りなおしができるケースが多いでしょう。
しかしインプラント体が破損した場合は修理するのが難しく、除去しなければならなくなるのです。
周辺組織に炎症が起こるインプラント周囲炎でも除去が必要になる場合があります。
インプラント周囲炎の初期段階が「インプラント周囲粘膜炎」です。
インプラント周辺の歯茎に赤みや腫れが生じるものの、ほとんど自覚症状がありません。
気付いたときには症状が悪化してインプラント周囲炎になっている場合もあるのです。
インプラント周囲炎になってしまうと、腫れや出血、周囲の骨が溶けるなどの症状が考えられます。
予後が不良と判断される場合は、インプラント体を除去しなければならなくなるでしょう。
インプラント周囲炎のリスクを高める原因には、以下のものがあります。
・治療後のメンテナンスが不足している
・過去に歯周病にかかったことがある
・全身疾患を抱えている
・歯並びが悪い
・喫煙習慣がある
・常に口呼吸をしている
大前提として、インプラント周囲炎の大きな原因となるのは歯垢や歯石です。
そして治療後に歯磨きを丁寧に行っていなければ歯垢や歯石が蓄積して症状を引き起こしてしまいます。
場合によってはインプラントを除去する必要があるでしょう。
チタンアレルギーのある方は、インプラントを除去しなければならなくなる恐れがあります。
インプラント体の素材は、人体と馴染みやすく、金属アレルギーが起きにくいチタンです。
金属アレルギーであってもインプラントは問題ないと言われています。
被せ物には以下のような素材を使うとアレルギーのリスクが低いでしょう。
・オールセラミック
・ハイブリッドセラミック
・ジルコニア
ただし、チタンアレルギーだとインプラントを使い続けるのは難しくなります。
チタンや金属アレルギーの疑いがある方は、医師に相談のうえでパッチテストなどの検査を受け、リスクについて理解してから治療を受けてください。
術後に神経麻痺が起きた場合も、インプラントの除去が必要になるでしょう。
顔周りには数多くの神経があります。
歯根の近くの下の顎にあるのが下歯槽神経です。
下の顎にインプラント体を埋入すると、ごくわずかですが治療後に神経麻痺引き起こす可能性があります。
インプラント治療においては細心の注意を払いますが、万が一神経を損傷して神経麻痺が確認されたら、インプラントの除去が必要です。
手術による不具合も除去の原因です。
多くは成功しているものの、インプラント治療が当たり前になってきた近年では、失敗や不具合の症例数も増えてきています。
埋入したインプラントがうまく結合しなかったり、インプラントが適切な位置に埋入されなかったりと様々な失敗が考えられます。
インプラント治療の失敗を防ぐためには、適切な歯科医院選びが必要不可欠です。
噛み合わせが悪いのも除去の原因の1つです。
もし嚙み合わせが悪いと一部の歯に負担がかかってしまい、インプラントの寿命を縮めてしまいます。
インプラントに噛み合わせの原因があるときに行うのは、基本的には上部構造の調整です。
それでも噛み合わせが改善されない場合は、インプラントの除去が必要になります。
上顎洞炎でインプラントを除去するケースもあります。
上顎のインプラント治療をする場合、上顎洞炎のリスクがあるので注意しなければなりません。
上顎洞炎はインプラントを埋入する際に、上顎洞と呼ばれる空洞へと人工歯根が突き出て生じます。
万が一、インプラント治療後に上顎洞炎を発症した場合は、インプラントを撤去して適切な治療を受けなければならなくなります。
インプラントを撤去する方法は、以下2種類のどちらかに該当するかで変わります。
・骨がある場合
・骨吸収が進んでいる場合
万が一、インプラント周囲の骨が吸収している場合、骨を削らずに軽く引っ張って抜くことが可能です。
通常の骨がしっかりある場合では、局所麻酔のもと歯茎を切開して骨を露出させ、状態によっては骨を多少削って摘出します。
インプラント除去にかかる費用は、保険適用内か適用外かによって大きく異なります。
保険適用外でインプラント摘出術を受ける場合、自由診療となるため費用は歯科医院によってバラつきがあるでしょう。
保険適用内と保険適用外それぞれのケースについて説明します。
保険診療でインプラント除去するためには、インプラントを埋入した歯科医院以外の施設で治療を受ける必要があります。
さらに、摘出前のレントゲン画像を撮影しておかなければなりません。
これらの条件が揃えば、「歯科用インプラント摘出術」という保険適用内の治療が受けられるのです。
保険診療での歯科用インプラント摘出術は、インプラント体1本あたり460点(4600円)が割り当てられて、3割程度の負担となります。
ただし、骨を削る治療やレントゲン撮影料などは別途負担です。
インプラントの除去を保険適用外で行う場合は全額自己負担です。
歯科医院によっては非常に高額な費用がかかる場合があります。
不安な方はインプラント治療を始める前に費用について確認しておくと良いでしょう。
歯科医院によっては保証制度を設けている場合もあります。
インプラントの除去後には、再びインプラント治療を受けられるのでしょうか。
インプラントの再手術ができる場合とできない場合について詳しく説明します。
インプラントを除去した原因が解消され、除去したインプラントの周囲に骨がしっかりと残っている場合であれば、再びインプラント治療を受けることは可能です。
インプラントの再手術ができないケースは以下の通りです。
・除去したインプラントの周囲に骨がしっかりと残っていない
・炎症がおさまっていない
・歯ぎしりや食いしばりの癖がある
・喫煙している
喫煙や歯ぎしりなどがあるからといって、必ずしも再手術ができないとは限りません。
ただしインプラントの再手術となると大かがりな治療が必要です。
インプラントに悪影響を及ぼすものは排除しておくのが望ましいでしょう。
歯を失った場合の治療法として、インプラントの他にブリッジや入れ歯があります。
万が一、インプラント除去後に再手術が不可能となった場合、これらの方法で失った部分を補う必要があるかもしれません。
それぞれの特徴を理解しておくと選択肢が広がりますので、詳しい説明をご覧ください。
ブリッジは、歯を失った部分の両隣の歯を削り、それを土台にして一体型の被せ物を装着する治療法です。
歯を削るだけなので手術をすることがなく治療ができ、保険適用も可能となります。
ただし、隣接する歯がない場合は適用できません。
入れ歯は、歯がなくなった所の歯と歯茎の形を作って補う、取り外しが出来る装置です。
一部の失った場所だけを補う部分入れ歯と、すべての歯を失った場合に使用する総入れ歯があります。
保険適用も可能となりますが、入れ歯ではインプラントのようにしっかりと噛むのは難しいでしょう。
口腔内で問題が生じた場合、せっかく治療したインプラントを抜かなければならない可能性もあります。
インプラントを除去すると、歯茎が大きく失われた状態になるため、再手術が難しくなるケースが多いです。
除去しなくて済むよう、治療後どのような点に気をつけるべきかを解説します。
インプラントを除去しなくて済むよう、日々の歯磨きを徹底しましょう。
インプラントの清掃がきちんと行われていなければ、インプラント周囲炎が起こります。
予防するためには、日々のメンテナンスが必要不可欠です。
歯垢(プラーク)は歯ブラシで丁寧に磨けば落ちます。
毎日丁寧にブラッシングして、歯垢を除去しましょう。
歯ブラシの他に、デンタルフロスや歯間ブラシなどの補助清掃用具を使用すれば磨き残しを減らせるのでおすすめです。
健康な状態を保つためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。
治療後も歯科医院に通ってメンテナンスを受けましょう。
インプラント歯周炎は、痛みなどの自覚症状がないケースが多いため自分では気付きにくいという特徴があります。
しかし定期検診では異常がないかチェックしてもらうことが可能です。
さらに、専用の器具を使って歯をクリーニングしてもらえます。
歯ブラシでは届きにくい部分の汚れや、なかなか落とすことができない歯石や着色汚れを取り除けるというメリットもあるのです。
インプラントの除去を避けるためにも、歯ぎしりや食いしばりを改善しましょう。
歯ぎしりや食いしばりなどの癖は、インプラントに過度の負担がかかります。
そして、インプラント埋入部分の骨吸収が起こる可能性が高くなるのです。
インプラント治療を検討している場合や、インプラントを除去した後に再治療をする場合は、これらの癖を改善したうえで治療に臨むのが良いでしょう。
インプラントの除去を防ぐためにも禁煙を考えましょう。
喫煙は歯周病やインプラント歯周炎になる可能性が高まります。
また、タバコに含まれるニコチンは血流を悪くし、インプラントを支える歯茎や骨に必要な栄養が行き渡らず、弱って痛みを伴う場合があるのです。
インプラント治療には審美性が高いというメリットがあります。
タバコを吸うことで見た目も損なわれてしまうので、インプラント治療後は喫煙を控えてください。
インプラント治療は、適切なインプラント専門医を選ぶのも大切です。
治療は、歯科医師の資格を持っていれば誰でも行えます。
しかし虫歯や歯周病治療などに比べると非常に専門性が高い治療となるため、誰でも簡単にできる治療ではありません。
インプラント治療は医師によって差が出る治療法なのです。
治療の失敗や不具合を防ぐためには、適切な歯科医院選びが必要になります。
・カウンセリングが丁寧か
・事前説明が徹底しているか
・インプラント治療の実績が豊富か
・設備が整っているか
・口腔内の治療に精通しているか
上記のポイントに注目して適切な歯科医院を選んでください。
本記事では、インプラントを除去しなければならなくなる原因と除去する方法について解説しました。
治療後は次のような原因によって除去しなければならなくなる可能性があります。
・インプラント体の破損
・インプラント周囲炎
・アレルギー症状
・術後の神経麻痺
・手術の不具合
・噛み合わせ
・上顎洞炎
インプラントの再手術となると難しい治療になるケースが多いです。
トラブルの原因を排除できれば、インプラントを長持ちさせられます。
そのため日々のメンテナンスなどを徹底していきましょう。
監修:理事長/齋藤和重
2023/07/06
何らかの事情で歯を失った場合でも、見た目や噛み合わせを回復できるのがインプラント治療です。
このインプラントを埋入する手術には、1回法と2回法という術式があるのをご存知でしょうか。
この記事では、インプラントの術式とそれぞれのメリット・デメリットについて解説します。
1回法と2回法ではどのような流れでインプラント治療が進んでいくのかを詳しく説明しているのでご覧ください。
インプラント治療を成功させるためには、それぞれの骨や口腔内の状態に合った治療法を選択する必要があります。
この記事をご覧いただき、参考にしていただけたらと思います。
そもそもインプラント治療とはどのような治療法かと言うと、虫歯や歯周病など何らかの原因で歯を失った場合に、金属製の人工歯根を埋め込み、人工歯を装着する方法です。
インプラントは歯があったときと同じような見た目・噛み心地に回復するのを治療の目的としています。
歯を失ったとしてもインプラント治療を行えば、見た目も良くなりしっかり噛めるようになるでしょう。
歯を失った場合の治療法としては、インプラント治療の他に「入れ歯」や「ブリッジ」などがあります。
インプラント治療は周囲の歯を削らずに治療ができ、審美性や機能性に優れているため、他より人気が高い治療法です。
顎の骨にしっかりと固定されるインプラントですが、どのような構造になっているのでしょうか。
インプラントは、以下3つのパーツで構成されています。
・インプラント体(人工歯根)
・被せ物(人工歯/上部構造)
・アバットメント
インプラント治療では、まず歯がなくなった部分の歯茎にインプラント体と呼ばれる人工歯根を埋め込み、アバットメントという歯の土台となるものを装着します。
その上に被せ物(人工歯/上部構造)を被せると治療が終了です。
インプラントの術式には以下の2種類があります。
・1回法
・2回法
どちらの術式で行うかは、患者さんの顎骨や口腔内の状態などによって変わってきます。
そこで一人ひとりの状態に合わせた最適な治療法を選択する必要があるのです。
それぞれの方法を詳しく解説しますので、ご確認ください。
インプラントの「1回法」は、外科手術を1回のみ行う治療法です。
インプラント体を埋入する際にアバットメントを歯茎の上に出した状態にしてインプラントと顎の骨と結合するのを待ちます。
その後に結合を確認して上部構造を被せる方法です。
インプラント1回法の治療は以下の流れで進んでいきます。
①インプラント体の埋入
②インプラント体と骨の結合
③上部構造の装着
1回法の治療の流れを具体的に説明します。
歯を失った部分に局所麻酔を打ってから歯茎を切開します。
その後、専用のドリルを用いて顎の骨に穴を開け、インプラント体を埋め込んでアバットメントを取り付けますが、このときアバットメントを歯茎の外に出しておきます。
これで外科手術が終了です。
インプラント体の埋入から骨が定着するまでの間、仮のアバットメントで対応する場合もあります。
②インプラント体と骨の結合
インプラント体と顎の骨がしっかり定着するまでの結合期間に入ります。
結合期間は患者さんの骨の状態や部位によって異なりますが、およそ3~6ヶ月程度です。
③上部構造の装着
インプラント体がしっかり定着したら、上部構造の型取りが必要です。
そして、上部構造が出来上がったら、アバットメントに上部構造を取り付けていきます。
仮のアバットメントを装着している場合は最終的なアバットメントに取り替えます。
上部構造を装着後、噛み合わせを念入りに調節して、問題がなければ治療が終了です。
インプラント1回法には以下のようなメリットがあります。
・外科手術が1回で済ませられるため体の負担が少ない
・治療回数が少ない・インプラント治療をしてから被せ物が入るまでの治療期間が短い
・治療のコストを抑えられる
・その日のうちに仮歯を入れられ、食事ができる
外科手術を1回で済ませられるため、患者さんの負担が少ないのが大きなメリットです。
インプラントの1回法には以下のようなデメリットもあります。
・骨の厚みや量が必要であるため、適応にならない場合がある・歯茎の上にアバットメントが出ている状態のため、骨移植をした場合など感染リスクが高くなる
1回法ではアバットメントを露出した状態で結合期間に入るため、その期間は口腔内を清潔に保つ必要があります。
歯科医院によっては1回法を行っていない場合もあるので注意しましょう。
1回法で使われるインプラントには以下の2種類があります。
・1ピース型・・・インプラント体とアバットメントが一体型のもの
・2ピース型・・・インプラント体とアバットメントが分かれているもの
2回法では2ピース型を使いますが、1回法では2ピース型だけでなくインプラント体とアバットメントが繋がっている1ピース型を使う場合があるのです。
それぞれのメリット・デメリットをおさえておきましょう。
メリット |
デメリット |
|
1ピース型 |
・2ピース型よりパーツが少ないため費用を抑えられる ・工程が簡単で治療期間が短くなる |
・骨の量が少ない場合、アバットメントで調整できない ・アバットメントに不具合があった場合でもインプラントごと治療する必要がある |
2ピース型 |
・アバットメントを自由に選べるので、様々なケースで使用できる ・アバットメントに合わせて被せ物の形を変えられる。 |
・1ピース型よりパーツが多いため、費用が少し高くなる ・被せ物が入るまでの工程が1ピース型より多いため治療期間が長くなる ・アバットメントをつけた後にネジが緩んでしまう場合がある |
インプラントの2回法は、外科手術を2回に分けて行う治療法です。
1回目の手術でインプラント体を完全に埋め込んで縫合し、インプラント体と顎の骨が結合した後、再び歯茎を切開してアバットメントを装着し、上部構造を取り付けるという方法になります。
インプラント2回法の治療は以下の流れで進んでいきます。
①インプラント体の埋入と歯茎の縫合
②インプラント体と骨の結合
③歯茎の切開とアバットメントの装着
④上部構造の装着
では、2回法の治療の流れを具体的に説明します。
①インプラント体の埋入と歯茎の縫合
歯を失った部分に局所麻酔を打ってから歯茎を切開します。
その後、専用のドリルを用いて顎の骨に穴を開け、インプラント体を埋め込みますが、アバットメントは取り付けず歯茎を縫合して定着するのを待ちます。
②インプラント体と骨の結合
インプラント体と顎の骨がしっかり定着するまでの結合期間に入ります。
結合期間は患者さんの骨の状態や部位によって異なりますが、およそ3~6ヶ月程度です。
③歯茎の切開とアバットメントの装着
インプラント体と顎の骨がしっかり定着したのを確認したら、二次手術です。
まず、局所麻酔を打ってから歯茎を切開し、インプラント体にアバットメントを連結させます。
その後、歯茎の回復を待つ期間を設けます。
④上部構造の装着
歯茎が回復したら、上部構造の型取りを行います。
上部構造が出来上がったら、アバットメントに上部構造を取り付けていきます。
上部構造を装着後、噛み合わせを念入りに調節して、問題がなければ治療が終了です。
インプラント2回法の主なメリットは以下の通りです。
・1回法よりも感染リスクが低い・安全性が高い
・様々な症例に対応できる
2回法は1度目の手術の後歯茎を完全に閉じるため、1回法よりも感染リスクが低くなります。
人によっては顎の骨の量が足りなかったり全身疾患があったりして1回法に適応できません。
しかし2回法では様々な症例に適応するという点もメリットです。
インプラント2回法には以下のようなデメリットがあります。
・歯茎を2回切開するので、負担がかかる・歯茎を切開して治癒を待つ期間があるため治療期間が長くなる。
2回法は外科手術が2回必要で、そのぶん負担がかかります。
手術を2回に分けるため、治療期間が長くなってしまうのは避けられません。
インプラント治療においては、患者さんの口腔内の状態や治療計画によって様々な手術が必要になるケースがあります。
手術の方法やメリット・デメリットを紹介するので参考にしてください。
骨造成とは、骨を増やすために行う手術です。
インプラント体を顎の骨に埋め込む際に骨の量や厚みが足りなかった場合でも、骨造成をすれば、骨の量や厚みを増やして安全に手術が行えるようになります。
骨造成によって、インプラント治療が難しいと思われる場合でも治療に耐えられる土台づくりができるでしょう。
一方で、治療期間が長くなったり、生活習慣や全身疾患がある場合は骨造成ができなかったりする場合もあるので注意が必要です。
骨造成手術の術式にはソケットリフトやサイナスリフトがあります。
ソケットリフト
ソケットリフトは、主に上顎の奥歯の骨が局所的に薄い場合に、骨補填材を入れて骨再生を行う治療法です。
上顎洞部分の骨が少し足りない場合に行われる施術となります。
治療を行うためにはインプラントが固定できる5mm以上の骨の厚みが必要です。
サイナスリフト
サイナスリフトは、ソケットリフト同様に小鼻の脇にある上顎洞の底部に骨補填材を埋入して骨再生を行う治療法です。
この方法は、骨の厚みが5mm未満、または広範囲にわたって多数の骨が欠損しているような場合に対象となります。
サイナスリフトはソケットリフトと比較して、より広範囲にわたっての骨造成が可能です。
抜歯即時埋入法というのは、抜歯と同じタイミングでインプラント手術を行う方法です。
一般的なインプラント治療では、歯を抜いた部分の傷が回復してからインプラント体を埋入します。
それに対し、抜歯即時埋入法では歯を抜いた直後にインプラント体を埋め込むため、治療期間が短く手術回数を減らせるのです。
一方、感染症のリスクが高まるほか、対応している歯科医院が少ないというデメリットもあります。
オールオン4は、最小で4本のインプラントによって全ての歯を支える治療法です。
一般的なインプラント治療では、1本のインプラント体を顎の骨に埋め込み、アバットメントを装着して上部構造を固定します。
一方、オールオン4では最小4本のインプラント体を埋め込み、そこに一つの入れ歯のようになっている歯茎がついた上部構造を装着するのです。
オールオン4の上部構造には4本の人工歯がついており、少ないインプラント体で失った全ての歯を補うことができます。
しかし十分な骨の量が必要であるため、適応する症例が限られる治療法です。
インプラントオーバーデンチャーとは、インプラントと入れ歯の両方を組み合わせたもので、取り外しができる入れ歯をインプラントで固定する治療法です。
外科手術によって顎の骨に埋め入れた2~4本のインプラントを埋入し、歯を磁石の吸引力などにより入れ歯を安定させます。
ワンタッチで取り外しができるため、高齢の方でも外しやすいものの、歯を入れるまで3〜6ヶ月程度の期間が必要です。
本記事ではインプラントの術式について解説しました。
インプラント治療は1回法・2回法という術式があり、どちらが優れているというわけではなく、患者さんのお口や骨の状態によって治療方法が変わってきます。
どちらの治療にもメリットとデメリットがあるため注意が必要です。
適切な歯科医院選びを行うと、治療の疑問点を解消できます。
インプラント治療は、万が一歯を失った場合でも、元の歯のように機能させられる大切な治療法です。
自分に合った方法を選択して、安心して治療を進めましょう。
東京都品川区YDC審美インプラント治療専門ガイド
監修:山手歯科クリニック(大井町・戸越公園) 理事長/齋藤和重
2023/07/05
インプラント治療に使われている素材は、人体に親和性が高いチタンです。
この記事ではチタンインプラントで治療をするメリットやデメリットを紹介します。
チタンインプラントの治療相場や主要メーカーについて解説するので、治療する際の参考としてください。
チタンインプラントで歯を治療しましょう!
<この記事で分かること>
・チタンインプラントはどんな施術?
・チタンインプラントのメリット・デメリットとは?
・チタンインプラントの費用相場はいくらぐらい?
インプラント治療は人工歯を顎骨に埋め込んで固定して自分のもののように使えるようにする施術です。
チタンは人体に馴染みやすい素材で、身体に負担をかけずに自然なかたちで人工の歯を埋め込める方法として注目を集めています。
チタンインプラントを行うメリットとして、以下4点が挙げられます。
<チタンインプラントのメリット>
・骨と結合して拒絶反応が少ない
・長持ちする
・軽い素材で加工しやすい
それぞれの特徴について、詳しく見ていきましょう。
チタンは骨と直接結合する性質があり、人体と親和性が高い素材です。
人体に使用しても拒絶反応が少ない素材とされています。
通常の金属は骨との結合が強くありません。
体内に異物が入ると体が拒絶反応を示してしまいます。
チタンは身体が異物として反応することが少ないため、アレルギーを起こす心配も少ないのがメリットです。
チタンは錆びづらく、長持ちする金属なのもメリットです。
チタンは酸素との結合力が高く、「酸化被膜」が張られていて酸化しづらい素材とされています。
酸化被膜とはチタンが空気に触れて酸化することによって形成される膜のことです。
長持ちするだけでなく、体液に触れても溶け出さないため、安全性も高くなっています。
チタンは金属の中でも軽く、加工しやすい素材であるのもメリットです。
インプラントに使われるチタンは人の歯に合わせてフィットしやすいようになっています。
チタンはインプラント治療のみならず、医療のさまざまな場面によって活躍しています。
チタンインプラントでは、料金面や材質面に注意しなければなりません。
チタンインプラントを行う際に注意したいデメリットとして、以下3点が挙げられます。
<チタンインプラントのデメリット>
・料金が高い
・金属アレルギーを起こす場合がある
・治療期間が長い
デメリットもそれぞれチェックしてみましょう。
チタンインプラントは料金が高いというデメリットがあります。
インプラントは健康保険の適用対象外です。
自由診療として治療費を全額自己負担しなければならない可能性が高いでしょう。
インプラント治療は最先端の医療であるため、設備費用や研究費用に費用がかかります。
また、インプラントに使われている素材が高額であるのもチタンインプラントの治療費が高額となる理由です。
ただし治療費が10万円以上になる場合、医療費控除の制度を使えるため確定申告等で節税対策ができます。
チタンは人体と親和性が高くアレルギー反応が少ない素材であるものの、金属アレルギーを起こす可能性があるのもデメリットです。
人によっては合わない可能性もあるでしょう。
金属アレルギーが起こるか不安な方は、治療の前にパッチテストを済ませておくと治療後の金属アレルギーリスクを軽減できます。
インプラントは治療期間が長いのもデメリットです。
インプラントの治療にはインプラントを埋め込むための手術が必要になります。
手術は1回だけ手術を行う方法と2回手術を行う方法のどちらかです。
2回手術を行う場合、治療が終わるまで半年かかる場合もあります。
インプラント治療は一般的に30万円から40万円が費用相場とされています。
チタンインプラントは「メーカー」「インプラントの本数」「追加治療の種類」によって大きく異なります。
インプラント治療はインプラントを製造するメーカーによって料金が異なります。
日本製または海外で実績のあるメーカーは料金が高くなりますが、安心して利用できるでしょう。
安いメーカーのインプラントを利用すると不具合が出るかもしれません。
インプラント選びは担当医師と相談のうえ慎重に行いましょう。
インプラントの費用は使う素材でも変わります。
チタンなら使うのは「純チタン」か「チタン合金」です。
純チタンはチタンの純度が高く、他の金属が含まれていません。
一方、チタン合金はチタン以外の金属も含まれている素材です。
一般的にチタン合金は比較的料金が安めですが、チタン以外の金属も含まれているため安全性や耐久性に劣る場合があります。
インプラントを埋め込む本数によっても料金は変わります。
歯の本数によって多くのインプラント素材が必要です。
一部の歯を治療を治療する場合は歯の本数に応じて料金が変動し、1本あたり30万円から40万円ほどが目安となります。
全部の歯を治療する場合は200万円前後が目安です。
費用はインプラントの形状でも変わります。
インプラントの形状には様々な種類があります。
最も一般的なのは「スクリュータイプ」と呼ばれる形状です。
ネジのような形状をしており、らせん状の切れ込みが入っていて、ドリルで回転しながらインプラントを埋め込みます。
スクリュータイプは、固定しやすく安定性が高いという観点から選ばれることの多い形状です。
「シリンダータイプ」は円筒(シリンダー)の人工歯で、スクリュータイプとは違ってらせん状の切込みが入っていません。
「バスケットタイプ」は中心部に空洞が空いているタイプの形状です。
インプラントはタイプでも費用が変わります。
タイプは「ワンピースタイプ」と「ツーピースタイプ」の2種類です。
ワンピースタイプは人工歯根であるインプラントと連結装置(アパッチメント)が一体になっています。
施術が1回で済むため、料金が安くなるのがワンピースタイプのメリットです。
ツーピースタイプはインプラントと連結装置(アパッチメント)が分離しているタイプです。
施術を2回しなければなりませんが、歯並びに応じて最善のインプラントを選択できるため柔軟な施術対応ができます。
チタンインプラントを行う際には、メーカー選びが重要です。
ここでは、国内外でインプラントを製造しているメーカーを紹介します。
・京セラ:FINESIA
・ストローマン社
・Zimmer Dental社
・デンツプライシロナ株式会社
・ノーベルバイオケア社
5つのメーカーについて概要を紹介します。
京セラは日本国内でインプラントの製造を行っているメーカーです。
1978年に日本初の国産インプラントを発表して以来、日本国内で多くの歯科医で採用されている実績があります。
京セラのFINESIA(ファインシア)シリーズは「ボーンレベルタイプ」「ティッシュレベルタイプ」「1ピースタイプ」と治療部位に合わせた治療が可能です。
・ボーンレベルタイプ:審美的要求の高い症例に適している
・ティッシュレベルタイプ:ペリオリスクの高い症例に適している
・1ピースタイプ:狭窄した部位やシンプルな補綴症例に適している
社名 | 京セラ株式会社(KYOCERA Corporation) |
本社 | 〒612-8501 京都府京都市伏見区竹田鳥羽殿町6番地 |
設立 | 1959年4月1日 |
資本金 | 115,703百万円 |
連結売上高 | 1,838,938百万円 (2022年3月期) |
税引前利益 | 198,947百万円 (2022年3月期) |
グループ会社数 | 299社 (京セラ(株)を含む) |
グループ従業員数 | 83,001名 (持分法適用子会社、持分法適用関連会社は除く) |
ストローマン社は、スイスに本社を置く世界的にもトップクラスのシェアを誇るインプラントメーカーです。
ストローマン(ITI)は1974年に使用が開始されました。
ITI(International Team for Implantology)とは国際的なインプラント歯学に関する研究チームであり、ITIインプラントは他のインプラントメーカーにも大きな影響を与えています。
所在地 | 〒108-0014 東京都港区芝5-36-7 三田ベルジュビル6階 |
事業開始 | 2007年8月 |
資本金 | 4億9000万円 |
主要納品先 | 全国主要歯科医院、歯科技工所、歯科大学、総合病院歯科、口腔外科部門 |
事業内容 | 歯科用医療機器、用具の輸入販売、歯科医療に関する情報提供サービス、
歯科医療に関する技術トレーニングの開催、歯科用医療機器の修理業務 等 |
アメリカのZimmer Dental社はスイスプラスというインプラントを製造しています。
スイスで開発されたITIインプラントのような形状です。
スイスを超えられるようにとスイスプラスの名前が付けられています。
会社名 | ジンヴィ・ジャパン合同会社 (旧社名:ジンマー・バイオメット・デンタル合同会社) |
英文社名 | ZimVie Japan G.K. |
代表者 | 職務執行者 黒澤 真幸 |
従業員数 | 173名(2022年3月現在) |
事業内容 | 歯科インプラントおよび歯科用医療機器の輸入・製造・販売 脊椎外科用医療機器・器械の輸入・製造・販売 |
本社 | 〒162-0845 東京都新宿区市谷本村町1-1 住友市ヶ谷ビル TEL: 03-4333-9900(代表) FAX: 03-5228-5087 |
デンツプライシロナ株式会社は、アストラテックインプラントシステム EVを提供しているメーカーです。
生体親和性が高く、長期間安定して使用できる純チタンを製造しています。
商号 | デンツプライシロナ株式会社 Dentsply Sirona K.K. |
東京本社所在地 | 〒104-0061 東京都中央区銀座八丁目21番1号 住友不動産汐留浜離宮ビル |
設立 | 2017年1月 |
事業内容 | 歯科医療機器、歯科材料の輸入・製造・販売 およびサポートサービスの提供 |
従業員 | 600名(グループ全体15,000名) |
取得薬事営業許可 | ・第一種医薬品製造販売業 ・第一種医療機器製造販売業 |
ノーベルバイオケア社はスウェーデンに本社のあるメーカーで、1965年に骨と結合するインプラントシステムを初めて製品展開したメーカーです。
ノーベルバイオケア社は歯科用インプラント診療技術の向上やインプラントビジネス拡大のためにインプラント技術の普及を進めています。
社名 | ノーベル・バイオケア・ジャパン株式会社 Nobel Biocare Japan K.K. |
本社 | 所在地:〒140-0001 東京都品川区北品川4-7-35 御殿山トラストタワー13F |
電話 | 03-6408-4182(代表) |
物流倉庫 | 所在地:〒272-0004 千葉県市川市原木2526-25 近鉄エクスプレス 第4原木ターミナル内 ノーベル・バイオケア・ジャパン物流センター |
グループ本社 | Nobel Biocare Services AG(スイス) |
URL | https://www.nobelbiocare.com/ |
設立 | 1985年10月 |
代表取締役社長 | 坂野弘太郎 |
事業内容 | 修復歯科、審美歯科領域における歯科医療機器の開発、製造、及び販売 |
取扱商品 | 歯科用インプラントおよびインプラント治療製品 |
チタンを用いたインプラント治療は身体への負担が少ない方法です。
自然な仕上がりで審美性の高い歯の治療ができます。
チタンは人体との親和性が高い素材です。
特に純チタンで出来たインプラントは安全性や耐久性に優れ、自分の歯のように使えます。
インプラント治療はインプラントのメーカーによって使用感や料金が異なりますので確認が必要です。
日本国内で豊富な実績があるメーカーは、技術が優れています。
自分に合ったインプラント治療をするために、担当歯科医と相談してインプラント治療を行いましょう。
東京都品川区YDC審美インプラント治療専門ガイド
監修:山手歯科クリニック(大井町・戸越公園) 理事長/齋藤和重