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歯科コラム

東京、品川区の歯科医院「山手歯科クリニック」歯科コラム

骨が少ない場合もインプラント治療はできる?費用や手術の種類を解説します

骨がない インプラント 費用

 

インプラント治療を受けたいと思っている方のなかには、「骨が少ない人は治療できない場合がある」という情報を見て諦めていた方もいるのではないでしょうか。

 

しかし骨が少ない状態の方であっても、骨の量を増やしたり幅を広げたりする手術を行うことで、インプラント治療が可能となるケースがあります。

 

当記事では、骨が少なくてもインプラント治療を行えるかについて、骨の少ない方がインプラントを行う際にかかる費用、行う方法、手術の種類などについて解説します。

 

骨が少ない状態でインプラントを受けたいと思っている方は、ぜひお読みください。

 

骨が少ない場合の
インプラントにかかる費用は?

お財布と三枚の一万円

 

骨が少ない状態でインプラント治療を行う場合、まずは骨の量や幅を正常にする必要があります。正常にする手術としてどのような方法を選ぶかによっても、かかる費用は異なります。

 

骨を増やす骨造成手術によって足りない骨を補う場合、かかる費用は5〜45万円程度です。骨の幅を広げる手術を行う場合の費用は、10〜30万円程度です。

 

なお、それぞれの方法のなかにもさらに細かな種類があり、種類によってもかかる費用は大きく異なってきます。くわしい手術の内容については、後ほど紹介します。

 

骨が少ない人が
インプラント治療を行う方法

 

骨が少ない人がインプラント治療を行う場合、骨を増やすことで補ったり、移植することで補ったりと、さまざまな方法で骨の状態を正常にする必要があります。

 

正常にする主な方法は、以下の2つです。

 

  • 骨を増やす
  • 骨の幅を広げる

 

骨を増やす方法

頭蓋骨 頭の骨

 

骨は「骨造成手術」によって増やすことができます。骨造成手術とは、失ってしまった歯の骨を再生させる手術のことです。

 

骨の厚みがあまりない方がインプラント治療を行おうとすると、ほかの組織にダメージを与える可能性があります。骨造成手術によって顎の骨を増やすことで、骨の厚みが足りていない方でもインプラント治療を受けられる可能性が出てくるのです。

 

骨造成手術は、基本的に口腔外科にて手術処置を行ってもらう必要があります。しかし現代においては、歯科医院でも骨造成手術を行っている場所が存在します。

 

歯科医院で骨造成手術を行った場合、手術をした病院でそのままインプラント治療を行うことになるでしょう。

 

手術とインプラント治療を行う場所を統一させることで、より入念な治療計画が立てられるようになります。その結果、治療期間が短くなったり、医師同士での伝達ミスなどのトラブルを防げたりすることにもつながってくるでしょう。

 

骨の幅を広げる方法

 

骨の高さは十分あるにもかかわらず、幅が足りていないことでインプラントを入れるのが難しくなっているケースもあります。当ケースの場合は、骨の幅を広げることでインプラントを埋めやすくする必要があります。骨の幅を広げる場合も、外科的な手術が必要です。

 

手術では、骨に穴を開けて徐々に広げたり、骨に器具を埋め込んで分割したりすることで、骨に隙間を作ります。できた隙間にインプラントを埋め込むという工程を踏むことで、骨の幅が足りない方でもインプラントを入れられる可能性が出てきます。

 

骨を増やす骨造成手術の種類

ゴマで作った3

 

骨造成手術の主な種類としては、以下の3つが挙げられます。

 

  • GBR法
  • ソケットリフト
  • サイナスリフト

 

GBR法

 

GBR法とは、顎の骨が足りていない場所に人工骨などを盛り、メンブレンと呼ばれる膜を被せて骨を再生させる治療のことです。顎の骨が大きく減っている場合は、インプラント治療を同時に行うことができないためご注意ください。

 

GBR法を実施するのにかかる費用は、ひとつの歯につきおよそ5〜18万円です。かかる期間は、およそ4〜6ヶ月です。

 

ソケットリフト

 

ソケットリフトとは、歯が生えていた場所から移植骨を入れ、上顎骨と上顎洞を隔てている上顎洞粘膜を押し上げて骨を厚くする治療のことです。ソケットリフトは、顎の骨がおよそ5mm以上ある方のみ受けられます。

 

ソケットリフトにかかる費用は、1ヶ所につきおよそ5〜12万円です。なおインプラント治療を一緒に実施する場合は、インプラントの代金がプラスされるためご注意ください。ソケットリフトを実施するのにかかる期間は、およそ3〜5ヶ月です。

 

サイナスリフト

 

サイナスリフトとは、上顎洞(鼻の横から広がる穴)と顎の骨の厚みを出すために、上顎洞に骨を移植する治療のことです。多くの歯が欠損している方や、上顎における顎骨の高さがおよそ5mm以下となっている方が行える治療です。

 

サイナスリフトは、片側につきおよそ30〜45万円の費用がかかります。治療期間は、およそ6〜8ヶ月です。

 

骨の幅を広げる手術の種類

 

骨の幅を広げる手術の代表例としては、以下のようなものが挙げられます。

 

  • OAMインプラント法
  • スプリットクレスト法

 

OAMインプラント法

 

OAMインプラント法は、骨の表面に小さな穴を開け、専用の道具で徐々に穴を広げてからインプラントを埋め込む治療のことです。OAMインプラント法は、多くの患者さんに向いている治療法です。骨の量が少なくて治療が困難である場合も、手術を行える傾向にあります。

 

ただし、時間がかかるというデメリットも持っています。骨の量が十分にあり、硬さも足りている場合は、ほかの治療方法をとった方が効率的に行える場合もあるでしょう。

 

OAMインプラント法は、手術に対する恐怖感の強い人であっても行いやすい治療です。当治療は、骨を削る際に発生する振動や不快な音が控えめです。したがって、手術をすることによる患者さんの心理的ストレスを抑えて治療ができます。

 

「インプラント治療を行いたいが、手術という行為に不安がある」といった理由で避けていた方には、とくにおすすめの方法だといえるでしょう。OAMインプラント法を行うのにかかる費用は、およそ10~12万円です。治療期間は、およそ半年〜1年です。

 

スプリットクレスト法

 

スプリットクレスト法とは、骨の上のほうに特殊な器具を埋め込むことで骨を分割し、できた隙間にインプラントを埋め込む治療のことです。当治療法は、骨のなかに骨髄(血液を生成する組織)がなければ原則行えないため、ご注意ください。また、骨の幅が3mmに満たなかったり、骨が硬すぎたりする場合も治療できない可能性があります。

 

スプリットクレスト法を行うのにかかる費用は、1ヶ所につき18万円前後です。治療期間は、およそ半年〜1年です。

 

まとめ

 

骨の量が少ない方であっても、骨造成手術などの治療を別途実施することでインプラント治療を行えるようになる可能性があります。

 

骨を増やす手術の代表例としては、GBR法・ソケットリフト・サイナスリフトが挙げられます。幅を広げる手術の代表例は、OAMインプラント法・スプリットクレスト法です。骨の量を増やしたり幅を広げたりしてインプラント治療を行いたい方は、一度歯科医師に相談してみてください。

 

山手歯科クリニックは、患者さんへの丁寧なカウンセリングを重要視するクリニックです。インプラント治療の際は、患者さんの口内の状態をさまざまな検査を通してチェックし、それをもとに治療方法を考案して丁寧にご説明します。

 

カウンセリングを受けても、絶対に治療しなければならないわけではありません。自分が治療する場合、どのような流れで治療を進めるのかを知るためにも、ぜひ一度お気軽にカウンセリングを受診してみてください。

 

東京都品川区YDC審美インプラント治療専門ガイド
監修:山手歯科クリニック(大井町・戸越公園) 理事長/齋藤和重

 

インプラント治療でよくあるトラブルまとめ|原因や対策法、相談窓口も解説します

インプラントトラブル

 

インプラントは、さまざまな理由で歯を失った方が口内環境を整え、歯を失う前の機能に近い状態を取り戻すことができる手術です。見た目をよくするだけでなく、自分の歯でいつまでも食事を楽しみ末長く健康的に日常生活を送るために重要といえます。

 

私たちは、事故や怪我、病気などさまざまな原因で歯を失ってしまうことがあります。乳歯であれば永久歯が生えてきますが、永久歯が抜けてしまうとその歯は戻りません。そのため、インプラントを利用して補綴(ほてつ)治療を行う場合があるでしょう。

 

今回は、インプラント手術に関するよくあるトラブルや対策法、トラブルに遭った場合の相談先を解説します。

 

そもそもインプラントとは?

 

インプラント手術は、歯を失った箇所に人工の歯根を埋め込んで歯を補う治療法です。入れ歯やブリッジとは違って骨としっかりと結合させるため、見た目のよさや噛む力を確保できるなどのメリットがあります。

 

インプラント治療は、誰でも行える手術ではありません。全身の状態が悪い方(高血圧、心臓疾患、喘息、糖尿病、骨粗鬆症など)は、事前に入念に検査した上で手術が可能かどうかを判断しなければなりませんし、インプラントを埋入する部分の顎の骨が丈夫ではない方、骨格などに問題がある方などは「骨造成」といった外科的な手術を行わなければならない可能性もあります。

 

全身疾患や外科的治療が必要な方がインプラント手術を行うと、さまざまなトラブルが起こるリスクがあります。どういったトラブルが起こる可能性があるのか、事前に理解しておきましょう。

 

インプラント治療でよくあるトラブル

インプラントの模型

 

インプラント治療は100%成功するわけではなく、手術によってトラブルが発生することがあります。ここからは、インプラント治療にありがちなトラブルについて解説します。

 

①インプラントが固定されていない

 

インプラント手術後、噛み合わせが悪かったり、食事や会話に支障が出たりしている場合、インプラントがうまく固定されていない可能性があります。インプラントは、顎の骨に人工歯根を埋め込んで治療を行います。その際、顎の骨をインプラントが貫通してしまったり、うまく結合していなかったりするとインプラントがうまく固定されていない可能性があります。

 

②インプラントが取れた

 

インプラントが抜けたり取れたりしてしまった場合、噛み合わせがうまくいっていないことや歯ぎしりによってインプラントに過剰な負担がかかってしまっていた可能性が高いです。

 

生活のなかで行っている口内の習癖を含め、インプラントへのダメージがないように注意しなければなりません。なお、インプラントが抜けてしまった場合には、むやみに触らず細菌感染をしないように注意してすぐに受診するようにしましょう。

 

③腫れや痛みがある

 

治療後に、痛みや腫れなどの症状が出ることがあります。長期的に続く場合には受診をする必要があるでしょう。また、治療後は痛み止めなどが処方されますが、痛み止めを服用しても治まらない、我慢することができない場合には治療がうまくいっていない可能性があります。

 

④インプラント周囲炎になってしまった

 

インプラント周囲炎とは、インプラント治療を行ったあとの周囲の組織が細菌に感染して歯周病の症状が表れ、インプラントが外れてしまうことにつながる病気です。口内が不衛生な環境のままでインプラント手術を行ったり、手術後にセルフケアがうまく行き届いていなかったりする場合に感染するケースが多く、時間と費用をかけて手術を行っても失敗に終わってしまいます。

 

インプラント治療でトラブルに
遭わないための対策

歯磨きセット 歯間ブラシなど

 

インプラント治療のトラブルをできるだけ避けて、憧れの口内環境を手に入れるために気をつけるべきことはなんでしょうか。今回は、主に3つのポイントを解説します。どれも比較的難しいことではないので、しっかりと行うことをおすすめします。

 

①信頼できる歯科医院を選ぶ

 

インプラント手術は、信頼や実績を積んでいるところを選ぶようにしましょう。インプラントは費用も期間もかかる手術です。手術前の検査やカウンセリング、丁寧な説明をしてもらえるところで話を聞いて、しっかりと理解した上で判断をすることが重要です。手術に関する説明がなく「とにかくやってみましょう」というようなスタンスのところは避けましょう。

 

インプラントを専門にしているような医院・クリニックも増えていますので、ご自分がかかりつけ医にしている歯医者さんへの相談や、他院への紹介を依頼してもよいかもしれません。

 

②持病がある場合はあらかじめ申告する

 

インプラント手術は、口内環境がよくない方や先述のように全身疾患があるとできない可能性があります。また、病気や服薬している薬によって、さまざまな配慮をしなければなりません。

 

申告をしていなかったために思わぬトラブルが起こってしまう可能性がありますので、ご自分の抱えている持病は事前に伝えるようにしましょう。また、日々の服薬がある方はお薬手帳を持参し、医師へ服薬している旨を伝えてください。

 

③術後のメンテナンスを怠らない

 

インプラントの治療後は、定期的なメンテナンスが重要です。とくに、治療が終わってすぐからはインプラント周囲炎など口内環境でトラブルが起こる可能性があります。医師からの指示やアドバイス、通院頻度の相談などをしっかりと行い、きちんとケアを受けられるようにしましょう。

 

インプラント治療でトラブルに
遭った場合はどこに相談する?

スマホで相談先を検索する女性

 

インプラント治療で手術をした医院やクリニックとトラブルが起こってしまった場合、どこに相談したらよいのでしょうか。主に、次の2つがおすすめです。

 

別の歯科医院

 

インプラント手術は「口腔外科」の治療内容です。そのため、口腔外科やインプラント科といった診療科に相談しましょう。相談する際には、インプラント手術に関する相談をした経緯や手術をした日時、費用などの説明を受けたときの状況や資料をまとめておきましょう。

 

なお、当院では、治療を受けてうまくいかなかったインプラントや、治療後の心配事、不安に対するご相談やセカンドオピニオンを受け付けております。お気軽にご相談ください。また「日本口腔インプラント学会」には口腔インプラントの相談窓口をやっている病院のリストがありますので、お近くに相談窓口がある医院やクリニックを探してみてください。

 

消費生活センター

 

インプラントに関するトラブルについては、消費生活センターに相談することも有効です。消費生活センターでは、商品やサービスなどの消費生活に関する苦情や問い合わせの相談が可能です。局番なし「188」電話をすれば、近くの消費生活センターの窓口に繋がりますので誰でもアクセスしやすい窓口の一つでしょう。

 

まとめ

 

今回は、インプラント治療を受けるにあたって起こりやすいトラブルや対処法などについて解説しました。他の治療よりも見た目や噛む力などが優れていることから注目されている治療法ではありますが、費用や治療期間がかかる分、できるだけトラブルなく治療を受けたいものです。

 

本記事をしっかりと読んでいただき、トラブルを避けられるよう準備をした上で医師に相談するようにしましょう。

 

当院では、インプラント手術の経験や実績が豊富にございます。インプラントに関する幅広いご相談やセカンドオピニオンなども受け付けておりますので、「こんなことを聞いてもよいのかな」と、少しでも心配なことがある方はお気軽にご相談ください。

 

監修:理事長/齋藤和重

 

インプラントと歯列矯正はどっちが先?虫歯や歯周病がある場合の順序も解説

インプラント 矯正 どっちが先

 

当記事では、インプラントと歯列矯正それぞれの概要、どちらを先に行うべきか、2つを同時に行う際の注意点などについて解説します。インプラントと歯列矯正をどちらも行いたいと思っている方は、ぜひお読みください。

 

インプラントと歯列矯正はどっちが先?

 

インプラントと歯列矯正をどちらも行う場合は、歯列矯正を先に行うことをおすすめします。歯列矯正が先となる理由は、インプラントは一度埋入すると動かすことができないためです。

 

インプラントを入れたあとに自分の自然歯だけを歯列矯正をすると、きれいに整えにくくなる可能性があります。歯列全体がきれいに整ったあとにインプラントを埋め込むことで、美しい歯並びになりやすいでしょう。

 

インプラントとは?

 

インプラント治療とは、病気や事故によって失った歯を補う治療方法のことです。顎の骨に人工歯根を埋め込み、人工の歯をかぶせることで補います。

 

インプラントは見た目の美しさが特徴のため、人工物であると比較的気づかれにくいという強みを持っています。粘膜に固定させるのではなく顎の骨に埋め込むため、安定性が高く、しっかりと咀嚼を行うことが可能です。

 

歯列矯正とは?

 

歯列矯正とは「不正咬合」と呼ばれる出っ歯や受け口などのような悪い歯並び・噛み合わせを、矯正装置を用いてきれいに整えていく治療のことです。歯列矯正を行うことで、口のなかの見た目がよくなり、自信を持って人前で笑顔を作りやすくなります。

 

ブラッシングがしやすくなることで虫歯・歯周病のリスクを下げられたり、食べ物の咀嚼がしっかりとできるようになったりと、見た目だけでなく実用面においてもさまざまなメリットが期待できます。

 

歯列矯正の前にインプラントが
入っている場合は?

 

基本的に歯列矯正を行うのが先とはいえ「矯正を行う前にインプラントが入っていたら絶対に矯正は行えない」というわけではありません。インプラントにしている歯があっても、矯正を行えるケースがほとんどです。

 

インプラントがある状態で矯正を行う場合、今入っているインプラントの場所を考慮した上で「今後どうすれば見た目をより美しくできるか」「どうすれば今後埋入するインプラントの本数を減らせるか」といったことを考えつつ、新しい治療計画を立てていきます。

 

ちなみにインプラントが入っている方の場合、埋め込まれているインプラントを矯正に活用するケースもあります。インプラントは人工歯のように動いてしまうことがないので、歯を動かす際の固定源として利用できるためです。

 

インプラントとホワイトニングは
どっちが先?

 

インプラントと歯列矯正だけでなく、歯を白くきれいに見せるホワイトニングも行いたいというケースもあるでしょう。

 

インプラントとホワイトニングの両方を行う場合は、原則ホワイトニングを先に行うことになります。ホワイトニングを先に行う理由は、歯列全体の色に統一感を持たせるためです。

 

先にインプラント治療を行った場合、インプラント人工歯の色がホワイトニングをしたほかの歯にマッチせず「インプラント人工歯と自分の歯に色の違いがある」といった状態になるリスクがあります。

 

また、インプラントにはホワイトニング効果がないという点も、ホワイトニングを先に行うべき理由のひとつです。インプラントは人工歯であることから、ホワイトニングを行っても白く染まりません。

 

ただし一部のケースに当てはまる場合は、インプラントを先に行うこともあります。たとえば、インプラントをできる限り早く埋入しないと日常生活に支障をきたすような場合です。

 

自分がどちらを先に行うべきかわからないという方は、歯科医師に相談してみることをおすすめします。

 

ホワイトニングとは?

ホワイトニングする女性

 

ホワイトニングとは、歯を白く美しく見せるための治療のことです。

 

歯に付着する汚れや黄ばみのなかには、ブラッシングや歯のクリーニングを行っただけでは落ちないものも存在します。とくにコーヒーなどの飲食物によってついた着色や、年齢を重ねたことで発生した黄ばみなどは、患者さんだけで落とすのが困難な汚れです。

 

歯の表面にホワイトニング剤を塗ることで、歯の自然な白さを期待できます。口周りの美しさを磨き、自信を持って人前で笑いたいという方におすすめの治療です。

 

歯周病・虫歯がある場合は
優先して治療する

 

歯周病や虫歯を現在抱えているという場合は、最優先にして治療を行います。治療を行わないと、インプラントや歯列矯正を行ったあとの口内に悪影響をおよぼす可能性があるためです。

 

たとえば歯周病がある状態でインプラントを埋入した場合、インプラントの周りにある歯周組織が歯周病の菌に侵されやすくなります。すると、インプラントの脱落を招くインプラント周囲炎という病気になりやすくなってしまいます。

 

せっかく高い費用や時間をかけてインプラントを埋めたにもかかわらず、病気によって落ちてしまってはショックなものです。行った治療を無駄にしないためにも、しっかりと歯周病や虫歯の治療を実施してからインプラントなどの治療を開始しましょう。

 

インプラントと歯列矯正を
同時に行う場合の注意点

注意 caution

 

インプラントと歯列矯正を同時に行う場合は、以下のポイントに注意するようにしましょう。

 

  1. ①治療前に相談する
  2. ②連携が取れる歯科医院を選ぶ
  3. ③やり直しは再度治療費がかかるので注意

 

①治療前に相談する

 

治療を行う前には、必ず「インプラントと歯列矯正をどちらも行いたいと思っている」という旨を歯科医師に相談するようにしてください。先に伝えておくことで、双方を行うことを前提とした入念な治療計画を立てやすくなります。

 

失敗したり治療にかかる時間が伸びたりするのを防ぐためにも、治療開始前にしっかり医師との相談を行うようにしましょう。

 

②連携が取れる歯科医院を選ぶ

 

インプラント治療と矯正を同じ歯科医院で行えるケースもあれば、行えないケースもあります。とくにインプラントと歯列矯正というのは、それぞれ専門性のある治療のため、同じ医院で行わない場合も多くあるでしょう。

 

別々の歯科医院で治療を実施する場合は、連携が取れるようにしましょう。

 

「別の歯科医院でインプラント(歯列矯正)も実施する」という旨をそれぞれの医師に伝えると、双方の医院の連携が取りやすくなります。歯科医院同士の連携がうまく取れれば、スムーズに治療を終えられることにつながります。

 

③やり直しは再度治療費がかかるので注意

 

治療を行う際、現在埋入しているインプラントを再度埋め直さねばならないケースもある点には注意が必要です。インプラントの埋め直しを行えば、もう一度インプラントに関する費用が発生することになります。

 

出費や身体的負担を抑えるためにも、現在使用しているインプラントはそのままで治療を行うのがベストです。しかし、やり直しをしないで済むかは患者さんの口内の状態によっても異なります。治療前には、医師に入念な相談を行うようにしましょう。

 

まとめ

 

インプラント治療と歯列矯正を両方行う場合は、歯列矯正を先に行うようにしましょう。インプラント治療とホワイトニングをどちらも行う場合は、基本的にホワイトニングを先に行う場合がほとんどです。

 

歯科医院同士の連携をスムーズに行ったり、入念な治療計画を立てたりするためにも、治療前には医師との話し合いをしっかりと行うことをおすすめします。

 

山手歯科クリニックでは、治療の内容などを伝える丁寧なカウンセリングを行った上で治療を開始しています。インプラントをはじめとする歯の治療を安心して行いたいと思っている方は、ぜひお越しください。

 

監修:理事長/齋藤和重

 

インプラントとセラミックの違いは?費用相場やそれぞれのメリット・デメリットを解説

インプラント セラミック 違い

 

失った歯を補うための治療のひとつとして「インプラント」や「セラミック」という言葉を聞いたことがある人は多いでしょう。しかし、インプラントとセラミックの違いについてはよく知らないという方もいるのではないでしょうか。

 

インプラントとセラミックの違いについて知ることで、自分に合った治療法を適切に選択できるようになるでしょう。

 

当記事では、インプラントとセラミックの違いや、それぞれのメリット・デメリット、費用相場などについて解説します。インプラントとセラミックの違いが気になっている方、特徴についてくわしく知りたい方は、ぜひお読みください。

 

インプラントとセラミックの違いは?

 

インプラントとセラミッククラウンも、歯科医院で行う治療のひとつです。両者の大きな違いは、歯根を残すかどうかです。

 

インプラントは歯根も人工的なものを使用しますが、セラミッククラウンの場合、歯根は天然のものを残した状態で治療します。

 

それぞれのくわしい概要については、以下で解説していきます。

 

インプラントとは?

 

インプラントとは、事故や病気によって失った歯を補うために行う治療のことです。骨に埋め込む人工歯根、周りから見える人工歯、2つをつなぐアバットメント(連結部)という3つのパーツにわかれて構成されています。

 

インプラントの人工歯根は、チタンという金属を使用します。チタンは人間の体になじみやすいため、埋入しやすい物質です。

 

セラミックとは?

パソコンやスマホなどのデバイス

 

セラミックとは本来、素材の種類のひとつです。食器や自動車のパーツ、パソコンの液晶など、身の回りのさまざまなものに使われています。

 

しかし歯科業界においては「セラミッククラウン」という治療法を略してセラミックと呼んでいるケースがほとんどです。セラミッククラウンとは、歯根を残した状態で周りから見える歯の上部分だけを補う治療法のことを指します。

 

歯を失った際、外から見える歯の部分はなくなっても、なかの歯根は残っているケースがあります。歯根が残っている場合に行える治療が、セラミッククラウンです。

 

インプラントのメリットとデメリット

 

インプラントは人工歯根を埋入してしっかりと固定しているため、さまざまなメリットがあります。しかし一方で、やや大掛かりな治療だからこそのデメリットも存在します。

 

インプラントのメリットとデメリットについて、以下でくわしく見ていきましょう。

 

インプラントのメリット

 

インプラントの主なメリットは、安定感が高いという点です。インプラントは自身の骨にしっかりと埋め込むため、入れ歯などの治療方法に比べると高い安定性を持っています。

 

食べ物を噛んだり、言葉を話したりする際にずれてしまう心配がほとんどありません。咀嚼の際は、自分自身の天然歯であるかのように強く噛むことができるため、「人工物を使用している」という違和感や不快感を抱きにくいという強みがあります。

 

また、骨が減少しにくくなるという点もメリットのひとつです。入れ歯やブリッジのような治療を行った場合、噛んだ際に顎の骨へ咀嚼の刺激が伝わりません。そのため骨がだんだんと減っていき、顔が老けた印象になりやすくなります。

 

しかしインプラントの場合は、人工歯が顎の骨につながっているため、咀嚼の刺激が顎までしっかりと伝わります。自分の歯で噛んでいるときと同じく、骨に刺激が伝達されるため、骨が減っていくのを防ぎやすくなるでしょう。

 

インプラントのデメリット

歯科手術の様子

 

インプラントのデメリットは、一部の患者さんには治療が行えないという点です。インプラントの治療では、外科的な手術を行う必要があります。したがって、年齢や持病の関係で外科手術に耐えられない場合は治療を断念しなければなりません。

 

また、インプラントの人工歯根に使われているチタンが体に合わない場合も、治療を受けられない可能性があります。

 

チタンは人間の体との親和性が高い物質ですが、それでもアレルギー反応を起こしてしまう方がまれにいます。チタンを埋め込むことで体に異常が出てしまう場合、治療を断念するケースもあるでしょう。

 

さらに、顎の骨の幅や高さが足りていない場合も治療が受けられない可能性があります。骨の量が十分でないと、人工歯根を埋め込むことができないためです。

 

セラミックのメリットとデメリット

 

セラミックにも、インプラントと同様にメリットとデメリットがそれぞれ存在します。メリットとデメリットについては、以下でくわしく解説していきます。

 

セラミックのメリット

 

セラミックのメリットのひとつは、金属アレルギーの心配がないという点です。インプラントも金属アレルギーを発症しにくい素材を使っていますが、それでもまれに発症してしまうケースがあります。アレルギー反応を避けてより安心して治療を行いたいという方は、セラミックの使用を検討してみましょう。

 

また、審美性(見た目の美しさ)を保ちやすいという点もメリットのひとつです。セラミックは自然歯に近い見た目や質感を持っているため、周りから見た際に「自然歯ではない」と気づかれにくいという特徴を持っています。

 

また、ほかの物質に比べて変色しにくいため、見た目の美しさを保ちやすいという点も特徴です。

 

セラミックのデメリット

 

セラミックのデメリットのひとつは、欠ける可能性があるという点です。セラミックは陶器でできているため、大きな衝撃を受けた際に欠けてしまうケースがあります。

 

事故などの大きな衝撃を受けた場合だけでなく、食いしばりや歯ぎしりといった日常の何気ない癖によっても割れてしまうことがあります。食いしばりや歯ぎしりの癖がある方は、十分な注意が必要です。

 

また、必ずしも一生使えるものではないという点についても注意しておく必要があります。セラミックの周りに虫歯ができたり、歯周病が発症したりした場合、セラミックを交換しなければならないケースも出てきます。

 

セラミックを交換するとなった場合、もう一度高額な費用がかかることになるでしょう。セラミックの寿命を少しでも伸ばすためには、毎日歯磨きなどのセルフケアをしっかりと行ったり、定期的にメンテナンスを実施したりすることが欠かせません。

 

インプラントとセラミックの費用相場

たくさんの一万円札

 

インプラントの費用相場は、30〜60万円程度、セラミックの費用相場は、10〜20万円程度です。インプラントもセラミックも、基本的には保険が適用されません。すべて患者さんの自己負担となるため、費用が高くなりやすい傾向にあります。決して安くないからこそ、治療は信頼できるクリニックで行うことが大切です。

 

まとめ

 

インプラントは人工歯根を顎の骨に埋め込み、失った歯を補う治療のことです。安定感が高く、咀嚼がしやすいというメリットがあります。

 

歯科業界におけるセラミックとは、多くの場合セラミッククラウンのことを指します。セラミッククラウンとは、天然の歯根を残した状態で失った歯を補う治療のことです。セラミックは審美性が高く、金属アレルギーを発症する心配もありません。

 

山手歯科クリニックでは、ICOI国際インプラント学会指導医である理事長がカウンセリングやセカンドオピニオンを行っています。失った歯を補う治療を安心して行いたい方は、ぜひお越しください。

 

監修:理事長/齋藤和重

 

インプラント手術後の痛みを抑える8つの方法|手術後の痛みはいつまで続く?

インプラント 手術後 痛み

 

インプラントの手術を終えたあと、痛みを感じるケースがあります。激しい痛みが続いている患者さんのなかには「どうやったら治るのか」「痛みはいつまで続くのか」といった疑問や不安を感じている人も少なくないはずです。

 

インプラント術後の痛みは、ほとんどの場合一定期間を過ぎればおさまります。また、適切な対処を行うことで早めに痛みを抑えられる可能性もあるでしょう。

 

当記事では、インプラント手術後の痛みを抑える方法や、痛みが続く具体的な期間などについて解説します。手術を行ったあとに痛みを感じて困っている方、インプラント治療を行うか検討している方は、ぜひお読みください。

 

インプラント手術後の痛みを抑える
8つの方法

8

 

インプラントの手術を終えたあとに痛みを感じる場合は、以下8つの方法を試してみるようにしましょう。

 

  1. ①手術直後は食事をしない
  2. ②飲酒しない
  3. ③入浴は避ける
  4. ④激しい運動はしない
  5. ⑤タバコは吸わない
  6. ⑥刺激物は避け柔らかいものを食べる
  7. ⑦歯磨きなどで患部に触れないように注意
  8. ⑧鎮痛剤を飲む

 

①手術直後は食事をしない

 

手術の際に行った麻酔が切れるまでは、食事を避けるようにしてください。麻酔が効いた状態で食事を行うと、思わぬ怪我をする可能性があります。

 

麻酔が切れたあとも、硬い食べ物はしばらく避けるようにしましょう。また、たくさん頬張らず、一口のサイズを小さめにしてゆっくり食べることを心がけるのも大切です。

 

咀嚼の際は、できる限り治療を行った患部で噛まないようにしてください。患部とは反対側の歯列でゆっくりと食事をとることで、痛みが発生するのを防ぎやすくなります。

 

②飲酒しない

ワイングラスで乾杯する様子

 

お酒を飲むと全身の血の巡りがよくなり、傷口が腫れたり傷口から血が出たりする原因となってしまいます。また、治療を行った場所にズキズキとした痛みを感じやすくなります。

 

手術してから2〜3日程度は、お酒をできるだけ飲まないようにしましょう。

 

③入浴は避ける

 

入浴にも、飲酒と同じく血の巡りをよくする作用があります。手術を行ってから3日程度は湯船に浸かることを避け、熱すぎないお湯でシャワーを浴びるようにしましょう。

 

④激しい運動はしない

 

ランニングやスポーツなどの激しい運動を行うと、飲酒や入浴のように全身の血の巡りがよくなってしまいます。インプラント治療を行ってから1週間程度は激しい運動を避け、安静に過ごすようにしましょう。

 

またウォーキングのような軽度の運動であっても、手術から2〜3日程度経つまでは避けるのが賢明です。仕事や育児があると難しいかもしれませんが、手術を行ってからしばらくの間は、できれば自宅でゆったりと過ごすのがベストです。

 

⑤タバコは吸わない

紙たばこ

 

インプラントの手術後はできる限り禁煙を行ってください。喫煙すると、毛細血管が急激に収縮し、歯茎の治癒力が弱まります。治癒力が弱まると細菌感染のリスクが高まるため、痛みを感じやすくなります。

 

また、タバコを吸うと血の巡りが悪くなり、口のなかにある唾液の量が減ってしまう点にも注意が必要です。唾液には、口のなかを清潔にする作用があります。唾液が減ると口内が清潔に保たれにくくなって歯垢がたまっていき、インプラント周りの歯茎に炎症が起こりやすくなります。こうした過程で発生した炎症が痛みを引き起こすケースもあるため、注意しましょう。

 

普段からタバコを吸っている場合、治療後はできる限り禁煙や節煙を心がけましょう。可能であれば、インプラント治療の少し前から禁煙を始めておくのがベストです。

 

⑥刺激物は避け柔らかいものを食べる

 

インプラントの手術を行ったあとに刺激の強いものや硬いものを食べると、痛みが悪化する可能性があります。避けるべき食べ物の具体例としては、以下のようなものが挙げられます。

 

  • ナッツ
  • フランスパン
  • せんべい
  • 激辛料理
  • カラシ
  • わさび
  • レモン

 

ほかにも、ガムやキャラメル、お餅のような食べ物も避けることをおすすめします。歯にくっつきやすいため、仮歯が取れる危険があります。

 

以下のような、柔らかくてあまり咀嚼の必要ない食べ物を食べるようにしましょう。

 

  • 雑炊
  • スープ
  • お粥
  • うどん
  • ゼリー
  • ヨーグルト

 

⑦歯磨きなどで患部に触れないように注意

 

手術した直後から数日後までは、インプラント治療を行った場所にブラシなどで触れないように注意しましょう。治療したばかりの患部は傷口になっているため、触れると炎症を起こす可能性があります。

 

また、患部を磨くと治りが遅くなる可能性もあるため、注意が必要です。治療を行った場所は、時間が経つにつれて血液が固まっていき、出血を抑えることができます。しかし患部に歯磨きなどを行うと、固まるはずの血液が洗い流されてしまい、傷が治るのも遅くなってしまいます。

 

インプラントを埋めた場所は、磨いたり刺激を与えたりしないようにしてください。

 

⑧鎮痛剤を飲む

 

鎮痛剤を飲むことで、インプラントの痛みを一時的に緩和させることが期待できます。インプラント治療を行ったあとには、鎮痛剤が処方されるケースがほとんどです。処方された薬を用法どおりに正しく服用しないと痛みを感じるケースがあるため、薬はしっかりと飲むようにしましょう。

 

歯科医院からもらったものではなく、市販されている鎮痛剤でも問題ありません。鎮痛剤を服用しても痛みが和らがない場合は、歯科医師に相談することをおすすめします。

 

インプラント手術後の痛みは
いつまで続く?

 

インプラント手術後の痛みが続く期間は、人によってさまざまです。短ければ、手術から2〜3日後には痛みが引きます。また、長い方でも1〜2週間程度経てば痛みが治るケースがほとんどです。

 

痛みが長期間続く場合は
歯科医院に相談する

 

2週間経っても痛みが引かない場合は、歯科医院に相談するようにしてください。感染症などの病気を発症している可能性があるためです。

 

病気を発症していた場合、患者さんのセルフケアだけで治すのは困難です。症状が悪化しないよう、異常を感じたらすぐに行動を起こすようにしましょう。

 

インプラント治療後に感染しやすい病気のひとつが、インプラント周囲炎です。インプラント周囲炎は、歯垢のなかの細菌が原因で発症する感染症です。

 

発症すると、以下のような症状が表れます。

 

  • 膿が出る
  • インプラント周りの粘膜が腫れる
  • インプラントが取れる
  • インプラントと粘膜の間の隙間が深まる
  • インプラントの周りの粘膜から血が出る

 

痛みとともに、以上のような症状が見られた場合は、発症している可能性があるため注意が必要です。インプラント周囲炎は治療が難しく、進行スピードも早い病気であるとされています。少しでも治療しやすくするためにも、早期発見を目指すようにしてください。

 

まとめ

 

インプラント手術を終えたあとに痛みを感じる場合は、飲酒や喫煙を避けたり、鎮痛剤を飲んだりすることで対処を行いましょう。

 

術後の痛みが続く期間は、2日〜2週間程度です。2週間を過ぎても痛みが続く場合は、感染症にかかっている可能性があるため、早めに医師に相談するようにしてください。

 

山手歯科クリニックでは、患者さんが納得いくまで徹底的にカウンセリングを行ってから、治療を実施しています。安心してインプラント治療を行いたい方や、歯に関する疑問・不安をお持ちの方は、ぜひお越しください。

 

監修:理事長/齋藤和重