「歯がボロボロ…」その悩み、全顎インプラントで解決できる?そのメリットとは?
こんにちは。スマイルパートナーズ山手歯科クリニックです。
「歯がボロボロで、どこから治療を始めたらいいかわからない…」
「総入れ歯が合わなくて、食事や会話に不自由を感じる」
「見た目を改善しつつ、しっかり噛める治療をしたい」
このようなお悩みをお持ちの方に選ばれているのが 全顎インプラント治療 です。歯を1本ずつ治療するのではなく、 お口全体を一度に治すアプローチ で、機能的にも見た目にも大きな改善が期待できます。
総入れ歯とは異なり、 自分の歯のようにしっかり噛める のが最大の特徴。食事のストレスから解放され、自信を持って笑える生活を取り戻せます。
「どんな治療法があるの?」「費用はどのくらいかかる?」「治療期間は?」といった疑問にお答えしながら、 あなたに最適な治療法を見つけるためのポイントを解説していきます。
1.こんなお悩みありませんか?
歯を失ってしまったことで、「しっかり噛めない」「会話がしづらい」「見た目が気になる」といった悩みを抱えていませんか?特に、総入れ歯が合わずに不便を感じている方や、より自然で快適な治療方法を探している方にとって、全顎インプラント治療は大きな選択肢となります。
例えば、こんなことでお困りではありませんか?
- 食事が楽しめない → 硬いものが噛めず、食べる喜びが減っている
- 会話がしづらい → 入れ歯がズレたり、発音しにくくなったりする
- 見た目が気になる → 口元の印象が変わり、笑顔に自信が持てない
これらの問題を解決し、しっかり噛んで食べられる生活を取り戻す方法として、全顎インプラント治療があります。インプラントは、まるで自分の歯のような見た目と噛み心地を再現し、食事や会話の質を向上させる治療法です。「入れ歯に違和感がある」「もっと快適な方法を知りたい」という方は、ぜひこの機会に全顎インプラントについて考えてみてください。
2.全顎インプラント治療とは?
全顎インプラント治療とは、すべての歯を失った場合に、人工歯根(インプラント)を顎の骨に埋め込み、固定式の人工歯を装着する治療法 です。総入れ歯や部分入れ歯と比べて、 しっかりと固定されるため、自然な噛み心地や美しい見た目を取り戻せる のが大きな特徴です。
全顎インプラントの主な特徴
全顎インプラント治療には、以下のような 多くのメリット があります。
✅ 安定した噛み心地
インプラントは顎の骨としっかり結合するため、入れ歯のようにズレる心配がありません。そのため、 硬い食べ物も問題なく噛むことができ、食事の楽しみが増えます。
✅ 自然な見た目
人工歯は、患者様の歯並びや顔のバランスに合わせて作製されるため、 天然の歯に近い色や形を再現可能 です。見た目を気にせず、思いきり笑うことができます。
✅ 発音の向上
入れ歯はズレやすいため、発音が不明瞭になったり、話しにくさを感じることがあります。しかし、全顎インプラントなら しっかりと固定されているため、クリアな発音で会話がスムーズになります。
✅ 顎の骨が痩せにくい
歯を失うと 顎の骨は少しずつ吸収されてしまいます。入れ歯では骨に十分な刺激を与えられませんが、インプラントなら噛む力が直接伝わるため、 骨の吸収を抑え、顔の輪郭や口元の若々しさを維持できます。
総入れ歯・部分入れ歯との違い
「全顎インプラントと入れ歯では、どのような違いがあるの?」と疑問を持つ患者様も多いと思います。それぞれの特徴を比較してみましょう。
比較項目 |
全顎インプラント |
総入れ歯 |
部分入れ歯 |
噛む力 |
天然歯に近い強さで噛める |
噛む力が弱く、硬い食べ物は避ける必要がある |
固定が不安定でズレやすい |
見た目 |
自然な歯の色や形を再現できる |
入れ歯特有の人工感がある |
金属のバネが見えることがある |
快適さ |
しっかり固定され、違和感が少ない |
ズレや違和感があり、装着時の調整が必要 |
口の中で動きやすく、異物感を感じることがある |
顎の骨の変化 |
骨の吸収を抑えられる |
骨が痩せやすく、将来的に入れ歯が合わなくなる |
使い続けるうちに骨が痩せて合わなくなる |
長期的なメリットと成功率の高さ
全顎インプラントは 長期間安定した機能を維持できる治療法 です。適切なメンテナンスを行えば 10年以上快適に使用できる ケースが多く、 成功率は90%以上 と非常に高いことがわかっています。
また、 しっかり噛めることは全身の健康にも良い影響を与えます。例えば、食事の際にしっかり噛むことで消化を助け、栄養をしっかり吸収できるようになります。さらに、噛むことで脳への刺激が活発になり、 認知症の予防にもつながる と言われています。
全顎インプラント治療は、 見た目の美しさだけでなく、噛む機能や全身の健康維持にも役立つ治療法 です。総入れ歯や部分入れ歯でお悩みの方にとって、 快適な生活を取り戻すための有力な選択肢 となるでしょう。
3.全顎インプラント治療のメリット・デメリット
全顎インプラント治療は、 歯をすべて失った方にとって、機能性と審美性を両立できる治療法 です。しかし、どんな治療にもメリットとデメリットがあり、 正しく理解した上で選択することが大切 です。
全顎インプラントのメリット
✅ 噛む力が回復し、食事の楽しみが戻る
インプラントは 顎の骨にしっかり固定されるため、天然歯に近い強さで噛むことができます。総入れ歯のように食べ物が挟まったり、ズレたりする心配がなく、 硬いものも安心して食べられる ようになります。
✅ 見た目の改善による自信向上
インプラントは 個々の患者様の歯並びや顔のバランスに合わせて作製されるため、自然な見た目を再現できます。歯があることで 口元が若々しくなり、笑顔にも自信が持てるようになります。
✅ 発音が改善し、会話がスムーズになる
総入れ歯では、話している最中にズレたり、舌の動きが制限されることがあります。しかし、インプラントは しっかり固定されているため、言葉が明瞭になり、スムーズに会話ができるようになります。
✅ 顎の骨が痩せるのを防ぐ
歯を失うと、 顎の骨に刺激がなくなり、少しずつ骨が吸収されてしまいます。総入れ歯ではこの骨の減少を防ぐことはできませんが、 インプラントは骨に直接刺激を与えるため、骨の吸収を抑え、顔の輪郭の変化を防ぐ効果もあります。
✅ 周囲の健康な歯に負担をかけない
ブリッジ治療では、両隣の健康な歯を削る必要があります。しかし、 インプラントは単独で機能するため、健康な歯にダメージを与えません。
全顎インプラントのデメリット
✅ 治療費が高額になりやすい
全顎インプラント治療は、 1本のインプラント治療に比べて費用がかかります。使用するインプラントの本数や人工歯の種類によって金額が変わりますが、 長期的な安定性や快適性を考えると、将来的にメリットが大きい治療 です。
✅ 手術が必要になる
インプラント治療は、 顎の骨に人工歯根を埋め込む手術を伴うため、一定の手術リスクがあります。ただし、 経験豊富な歯科医師のもとで適切に治療を受ければ、成功率は90%以上と非常に高い です。
✅ 治療期間が長くなる場合がある
インプラントの埋入後、 骨と結合するまで数ヶ月の期間が必要 です。特に 顎の骨が少ない場合には、骨の移植が必要になることがあり、治療期間が長くなることもあります。
✅ 日々のメンテナンスが欠かせない
インプラントは 天然歯と同じように、適切なケアが重要 です。毎日のブラッシングや 歯科医院での定期メンテナンスを怠ると、インプラント周囲炎(歯周病のような症状)が進行し、最悪の場合インプラントが抜けてしまうこともあります。
全顎インプラント治療は、 噛む機能・見た目・快適性をすべて兼ね備えた治療法 です。高額な治療ではありますが、 長期的な健康を考えると非常に価値のある選択肢 となります。
4.全顎インプラントの種類と特徴
全顎インプラント治療にはいくつかの種類があり、 患者様の口腔状態やライフスタイルに合った治療法を選ぶことが重要 です。
オールオンフォー(All-on-4)とは?
オールオンフォー(All-on-4)は、片顎4本のインプラントで人工歯を支える治療法です。
✅ 特徴
- 4本のインプラントで片顎すべての人工歯を支える ため、少ない本数でしっかりと固定できる
- 即日負担(即時荷重)が可能 で、手術当日に仮歯を装着できるケースが多い
- 顎の骨が少ない場合でも対応しやすい ため、骨移植が不要なことが多い
✅ メリット
- インプラントの本数が少ないため、 治療費を抑えられる
- 手術の負担が少なく、 早期に日常生活へ復帰しやすい
- 総入れ歯に比べて 噛む力が強く、食事の満足度が向上する
✅ デメリット
- インプラント1本にかかる負担が大きくなるため、しっかりとしたメンテナンスが必要
- 骨の状態や噛み合わせのバランスによっては、 オールオンフォーが適応できないこともある
- 固定式のため、取り外しはできない
インプラントオーバーデンチャーとは?
インプラントオーバーデンチャーは、数本のインプラントを固定源にして取り外し式の入れ歯を装着する治療法です。
✅ 特徴
- 2〜4本のインプラントを埋め込み、入れ歯を磁石やアタッチメントで固定する
- 取り外し可能なため、お手入れがしやすい
- 通常の総入れ歯よりも安定性が高く、ずれにくい
✅ メリット
- 総入れ歯に比べて しっかり噛める
- 取り外しができるため、 清掃がしやすく衛生的
- 比較的費用を抑えられる
✅ デメリット
- 取り外し式のため、 固定式のインプラントよりも噛む力がやや弱い
- 入れ歯の部分があるため、 見た目がやや入れ歯に近くなる
- 定期的なメンテナンスが必要
各治療法の適応条件と選び方
★オールオンフォーが向いている方
- 固定式の歯を希望する方
- 総入れ歯に強い違和感を感じている方
- 顎の骨が少なく、できるだけ負担の少ない治療を希望する方
- 短期間で噛める歯を取り戻したい方
★インプラントオーバーデンチャーが向いている方
- 取り外し可能なタイプでしっかりお手入れをしたい方
- 通常の入れ歯が合わず、より安定した義歯を求めている方
- 費用を抑えてインプラントの安定感を得たい方
全顎インプラントには オールオンフォー と インプラントオーバーデンチャー という代表的な治療法があります。どちらも 従来の総入れ歯に比べて噛む力が向上し、食事や会話がしやすくなる というメリットがあります。
どちらの治療が適しているかは、患者様の顎の状態やライフスタイル、費用面を考慮して決めることが大切です。
5.治療の流れとスケジュール
全顎インプラント治療は 計画的に進めることが成功のカギ となります。初診から最終的な歯の装着まで、どのようなステップを踏むのかを事前に知っておくと安心です
初診相談から手術、仮歯装着までのステップ
- 初診・カウンセリング(1回目の来院)
まずは 現在のお口の状態を確認し、患者様のご希望をお伺いするカウンセリング を行います。
- レントゲン撮影やCTスキャンで骨の状態をチェック
- 全身の健康状態を確認し、適応可能かを診断
- 治療の選択肢を説明し、最適なプランを提案
- 費用や治療期間についての詳細な説明
- 精密検査・治療計画の立案(2回目の来院)
インプラント治療を安全に進めるために、 より詳しい検査を実施 します。
- CTスキャンや型取りを行い、骨の厚みや噛み合わせを分析
- 必要に応じて、歯周病治療や抜歯のスケジュールを決定
- 手術の計画を立て、治療の流れを説明
- 手術(3回目の来院)
いよいよ インプラントの埋入手術を実施 します。
- 局所麻酔または静脈内鎮静法を使用し、痛みを抑えながら手術を実施
- オールオンフォーの場合は4本のインプラントを埋入し、即日に仮歯を装着できるケースもある
- 手術時間は片顎で1〜2時間程度が目安
- 術後の注意事項や服薬について説明
- 仮歯の装着と回復期間(手術当日または後日)
- 手術後すぐに仮歯を装着できる場合と、数日後に装着する場合がある
- 数ヶ月の回復期間中に、インプラントが骨としっかり結合するのを待つ
- この間も食事ができるように調整された仮歯を使用
- 最終的な人工歯の装着(手術から3〜6ヶ月後)
- インプラントが完全に骨と結合した後、最終的な歯を製作・装着
- 噛み合わせや見た目を調整し、快適に使用できるように仕上げる
完成までの期間とメンテナンスの重要性
全顎インプラント治療は 手術を受けたら終わりではなく、長く快適に使い続けるためにメンテナンスが不可欠 です。
✅ 治療完了までの目安期間
- オールオンフォー:3〜6ヶ月程度
- インプラントオーバーデンチャー:4〜8ヶ月程度
✅ メンテナンスのポイント
- 定期的な歯科検診(3〜6ヶ月に1回)で、インプラントの状態をチェック
- 専用の歯ブラシやフロスを使用し、毎日のケアを徹底
- 噛み合わせの変化を確認し、必要に応じて調整
手術後のダウンタイムと回復までの流れ
✅ 手術当日〜翌日
- 麻酔が切れると少し痛みや腫れが出ることがあるが、処方された痛み止めで対応
- 食事は柔らかいものを中心にし、刺激物は避ける
- 激しい運動や飲酒は控える
✅ 1週間後
- 腫れや痛みが落ち着き、通常の食事に少しずつ戻せる
- 消毒や抜糸のために歯科医院を受診
✅ 1ヶ月後〜3ヶ月後
- 違和感が少なくなり、食事もしっかり噛めるようになる
- インプラントが骨と結合するのを待ちながら、仮歯での生活を続ける
✅ 3〜6ヶ月後(最終歯の装着)
- 骨としっかり結合したら、最終的な人工歯を装着
- 見た目や噛み合わせを調整し、快適に使えるように仕上げる
全顎インプラント治療は 初診から手術、最終的な歯の装着まで数ヶ月を要する治療ですが、しっかりと計画を立てることでスムーズに進めることができます。 特に、オールオンフォーのような最新の治療法では 手術当日に仮歯を装着できるケースもあり、治療期間の短縮が可能 です。
手術後のダウンタイムを正しく理解し、 定期的なメンテナンスを行うことでインプラントを長く快適に使い続けることができます。 治療を検討している方は、まずは歯科医院で相談し、自分に合った治療計画を立てましょう。
6.全顎インプラントの費用相場と保険適用の有無
全顎インプラント治療は 長期的なメリットが大きい治療法ですが、費用面での不安を感じる患者様も多い かもしれません。
費用の内訳と治療にかかる平均的な金額
全顎インプラント治療の費用は 手術の方法や使用するインプラントの種類によって異なります。また、治療前の準備やメンテナンス費用も考慮する必要があります。
✅ 治療費に含まれる主な項目
- 術前の精密検査(CT撮影・レントゲン・血液検査など)
- インプラント埋入手術の費用
- 人工歯(上部構造)の作製費用
- 手術後のメンテナンスや保証制度(医院による)
✅ 全顎インプラント治療の一般的な費用相場
- オールオンフォー(All-on-4):約250万~450万円(片顎)
- インプラントオーバーデンチャー:約200万~350万円(片顎)
- 従来型の全顎インプラント:約400万~700万円(片顎)
医院によって価格設定が異なるため、事前にしっかりとカウンセリングを受け、費用の詳細を確認することが大切 です。
一般的な費用相場と支払い方法の選択肢
全顎インプラント治療は高額な治療のため、支払い方法の選択肢を事前に確認しておくと安心です。
✅ 支払い方法の例
- 一括払い(現金・銀行振込)
- クレジットカード払い(対応医院による)
- デンタルローン(分割払いが可能)
- 医療費控除を活用して税負担を軽減
✅ デンタルローンの利用について
デンタルローンを活用すると、 無理のない月々の分割払いで治療を受けることができます。
- 金利や支払い回数はローン会社によって異なる
- 審査が必要なため、早めに相談するのが◎
- 分割払いを希望する場合は、事前に医院に相談を!
保険適用の可能性と医療費控除の活用
✅ インプラント治療は基本的に保険適用外
日本では、 インプラント治療は原則として自費診療 となります。ただし、 特定の条件を満たす場合に限り、保険適用が認められるケース もあります。
✅ 保険適用が認められるケース
- 先天的な疾患や病気で顎の骨が欠損している場合
- 事故などによる顎骨の大きな欠損があり、骨移植を伴う治療が必要な場合
- がん治療などで顎の一部を切除したケース
上記のような 特殊なケースを除き、基本的にインプラント治療は全額自己負担 となります。
✅ 医療費控除を活用することで負担を軽減
インプラント治療は 高額な医療費になるため、医療費控除の対象 となります。
医療費控除とは?
- 1年間で支払った医療費が10万円を超えた場合、確定申告で一定の還付を受けることができる制度
- 家族の医療費も合算できるため、家族全員の医療費が10万円を超えた場合も対象
- デンタルローンを利用した場合も、支払い額のうち治療費分は控除の対象
申請方法
- 確定申告時に領収書を提出する(治療費の明細を保管しておく)
- 医療費控除の計算を行い、確定申告書を税務署へ提出
医療費控除を上手に活用すれば 治療費の一部が還付され、実質的な負担を軽減することができます。
全顎インプラント治療は 機能性・見た目ともに大きなメリットがある治療ですが、費用の面で気になる方も多いかと思います。治療の内容や費用の内訳を理解し、 分割払いの選択肢や医療費控除を上手に活用することで、経済的負担を抑えながら治療を受けることができます。
7.手術に伴うリスクと注意点
全顎インプラント治療は 高い成功率を誇る治療法 ですが、手術を伴うため 一定のリスクがあることも理解しておくことが大切 です。
インプラントが定着しない場合のリスク
✅ インプラントが骨と結合しない可能性
インプラントは 顎の骨と結合することで安定する 治療法ですが、まれに結合がうまくいかないケースがあります。
✅ 結合しない原因
- 骨の量や質が不十分(骨が薄い、骨密度が低い場合)
- 喫煙や糖尿病などの全身的な健康状態の影響
- 術後のセルフケア不足(歯磨き不十分・過度な力をかける)
- 細菌感染やインプラント周囲炎の発症
✅ 対策
- 骨が少ない場合は事前に骨移植や骨造成を検討
- 喫煙は術前・術後ともに控える(血流が悪くなり定着しづらくなるため)
- 手術後は医師の指示を守り、適切なケアを継続することが重要
術後の腫れや痛みを軽減する方法
✅ 術後に起こる症状
手術後は 腫れや痛み、出血が起こることがあります。特に 骨移植を併用した場合は腫れが強く出る こともありますが、時間とともに落ち着いていきます。
✅ 痛みや腫れを抑えるための対策
- 手術当日は患部を冷やす(アイスパックをタオルで包んで使用)
- 指示された痛み止めや抗生物質をしっかり服用する
- 激しい運動や熱いお風呂は避ける(血流が促進され腫れが悪化するため)
- 食事は柔らかいものを選び、患部に負担をかけないようにする
✅ 注意が必要な場合
- 痛みが長引く、腫れがどんどん悪化する場合はすぐに歯科医院へ相談
- 縫合部分が開いてしまったり、異常な出血が続く場合も早めの受診が必要
感染症や合併症を防ぐためのポイント
✅ 感染症のリスク
インプラント手術は 清潔な環境で行われるため、感染のリスクは低い ですが、術後のケアが不十分だと細菌感染を引き起こす可能性があります。
✅ 感染予防のためにできること
- 手術後は処方された抗生物質をしっかり服用する
- 歯磨きを丁寧に行い、傷口に優しくケアする
- うがい薬を使用し、口の中を清潔に保つ
- 喫煙やアルコール摂取を控える(傷の治りが悪くなるため)
✅ インプラント周囲炎に注意
手術後の感染症として 「インプラント周囲炎」 という病気があります。これは インプラント周りの歯茎や骨が炎症を起こし、放置するとインプラントが脱落する原因となる ため注意が必要です。
インプラント周囲炎を防ぐには?
- 定期的に歯科医院でクリーニングを受ける
- 歯間ブラシやデンタルフロスを活用し、歯茎のケアを徹底する
- 違和感や腫れを感じたら、すぐに歯科医院へ相談する
全顎インプラント治療は 機能的にも見た目の面でも大きなメリットがある治療法ですが、手術を伴うためリスクがゼロではありません。術前にリスクを理解し、術後の適切なケアを行うことで 長期的にインプラントを健康に保つことができます。
8.顎の骨が少ない場合の対処法
全顎インプラント治療を希望される患者様の中には、 「骨が足りないと言われた」「骨が薄くてインプラントができるか不安」 というお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
インプラント治療には 十分な骨の量が必要 ですが、近年では 骨が少ない方でも治療可能な方法 が増えています。
骨造成術(GBR・サイナスリフト・ソケットリフト)とは?
インプラントを埋め込むための 顎の骨が不足している場合、骨を増やす処置(骨造成術)が必要になることがあります。
✅ GBR(骨再生誘導法)
- 「骨の量が足りない部分に人工骨や患者様自身の骨を移植し、インプラントがしっかり固定できる状態を作る手法」
- 骨の再生を促す特殊な膜(メンブレン)を使用し、骨をしっかり形成
✅ サイナスリフト(上顎の骨が少ない場合)
- 「上顎の奥歯の骨が薄い場合に、上顎の空洞(上顎洞)に骨を移植し、インプラントを埋め込めるようにする手術」
- 比較的大きな骨量の補填が可能
✅ ソケットリフト(上顎の骨がわずかに不足している場合)
- 「サイナスリフトよりも負担の少ない方法で、上顎の骨の高さをわずかに増やす手術」
- 骨の不足が軽度の場合に適用される
これらの方法を用いることで、 顎の骨が少ない方でもインプラント治療を受けられる可能性が高まります。
骨が少なくてもできるインプラント治療法
近年では、 骨造成を行わなくてもインプラントが可能な治療法 も登場しています。
✅ ショートインプラント
- 通常のインプラントよりも 短いタイプのインプラントを使用 することで、骨量が少なくても対応可能
- 骨造成が不要になる場合があり、治療期間が短縮できる
✅ 角度を工夫するインプラント
- 骨の少ない部分を避け、 骨がしっかり残っている部分にインプラントを斜めに埋め込む技術 を活用
- 「All-on-4」などの治療法では、この技術を応用している
✅ ザイゴマインプラント(Zygoma Implant)
- 上顎の骨が極端に少ない場合に、 頬骨(ざい骨)を利用してインプラントを固定する方法
- 他の治療法では難しいケースでも対応できる可能性がある
これらの方法により、 骨が少ないからといって必ずしもインプラントができないわけではありません。
事前検査で骨の状態をしっかり把握する重要性
インプラント治療を安全に進めるためには、 事前に顎の骨の状態を正確に診断することが非常に重要 です。
✅ CTスキャンを活用した精密検査
- 骨の厚みや密度を3D画像で詳しく確認
- インプラントの埋入位置をシミュレーションし、安全な治療計画を立てる
✅ 骨造成の必要性を判断
- 検査結果によって、 骨造成が必要かどうか を判断
- 骨造成を行う場合は、 治療スケジュールや費用についても事前にしっかり説明を受けることが大切
✅ 患者様に最適な治療法を提案
- 「骨造成をしてからインプラントを入れるのがよいのか」
- 「ショートインプラントやAll-on-4のような方法を選ぶのが適しているのか」
このように、 患者様の状態に応じた適切な治療法を選ぶことが成功のカギとなります。
顎の骨が少ない場合でも、 骨造成術や新しいインプラント技術を活用すれば治療が可能なケースが多くあります。
しかし、患者様ごとに最適な方法は異なるため、まずは専門の歯科医師による精密検査を受けることが重要 です。
9.インプラント治療後の生活と注意点
全顎インプラント治療を受けた後は、 インプラントを長く快適に使い続けるための適切なケア が重要です。 「せっかく入れたインプラントをできるだけ長く維持したい」 という患者様のために、治療後の生活で気をつけるべきポイントをご紹介します。
インプラントを長持ちさせるための日常ケア
インプラントは 天然歯と同じように毎日のケアが大切 です。放置すると 歯周病に似た「インプラント周囲炎」 を引き起こし、最悪の場合インプラントが抜け落ちることもあります。
✅ 正しいブラッシング習慣を身につける
- インプラント専用の歯ブラシを使うと、より効果的にケアできる
- 歯茎との境目を優しく磨き、汚れが溜まりやすい部分を意識する
✅ デンタルフロスや歯間ブラシの活用
- 歯と歯の間の汚れは 歯ブラシだけでは十分に落とせないため、フロスや歯間ブラシを使用
- インプラント専用のフロスを使うとより清潔に保ちやすい
✅ マウスウォッシュで口腔内を清潔に
- 抗菌作用のあるマウスウォッシュを使うと、細菌の繁殖を抑えやすい
- 刺激の少ないタイプを選び、毎日の習慣に取り入れる
食事の制限や普段の生活で気をつけること
インプラント治療後は 特に最初の数ヶ月間、インプラントがしっかりと骨に定着するまでは注意が必要 です。
✅ 治療直後は柔らかい食事を心がける
- 手術直後は 硬い食べ物を避け、柔らかいものを中心に食事をする
- スープ、ヨーグルト、豆腐、煮込んだ野菜などがおすすめ
✅ 極端に硬いものは控える
- 氷を噛む・硬いせんべいやナッツを直接噛む などはインプラントに負担がかかるため注意
- なるべく前歯ではなく、奥歯で均等に噛むように意識する
✅ 喫煙・過度な飲酒を避ける
- 喫煙は インプラントの定着を妨げ、インプラント周囲炎のリスクを高める ため、できるだけ控える
- 過度なアルコール摂取も 免疫力を低下させるため、注意が必要
定期メンテナンスの頻度と重要性
インプラントを健康な状態で維持するためには、 歯科医院での定期メンテナンスが欠かせません。
✅ メンテナンスの頻度は3〜6ヶ月ごとが目安
- インプラントの状態や歯茎の健康をチェック
- 必要に応じて 専門的なクリーニング(PMTC)を受ける
✅ 噛み合わせの調整も重要
- 噛み合わせが悪くなると、インプラントに過剰な負担がかかる ため、定期的にチェック
- 就寝時の歯ぎしり対策としてナイトガード(マウスピース)の使用を検討するのも有効
✅ インプラント周囲炎の早期発見がカギ
- 歯茎の腫れ・違和感・出血があればすぐに歯科医院へ
- インプラント周囲炎は早期発見・早期治療が重要
全顎インプラント治療は、 見た目だけでなく機能面でも大きな改善が期待できる治療法 です。 しかし、 治療後のケアを怠ると、せっかくのインプラントが長持ちしないこともあります。
「毎日のケア」+「定期メンテナンス」 を徹底し、 インプラントを長く快適に使い続けるための習慣を身につけましょう。
10.よくある質問
全顎インプラント治療を検討される患者様の中には、 「手術の痛みは?」「年齢制限はあるの?」 といった疑問や不安をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
Q1. 手術は痛い?どれくらい腫れる?
A1. 手術中の痛みはほとんど感じません。
インプラント手術は 局所麻酔を使用するため、手術中の痛みはほとんどありません。患者様の状態によっては、 静脈内鎮静法(リラックス麻酔)を併用 し、不安や緊張を和らげることも可能です。
手術後は、 麻酔が切れると多少の痛みや腫れを感じることがあります。しかし、 適切な痛み止めを処方 するので、ほとんどの患者様が 日常生活に大きな支障なく過ごせます。
✅ 腫れのピークは手術後2〜3日目
- ほとんどの患者様は1週間ほどで腫れが落ち着く
- 氷や冷たいタオルで患部を冷やすことで腫れを軽減
✅ 痛みは通常1週間以内に落ち着く
- 処方された痛み止めを適切に服用
- 強い痛みが続く場合はすぐに歯科医院へ相談
Q2. 年齢制限はあるの?
A2. 年齢制限はありませんが、健康状態によって治療の適応が決まります。
全顎インプラント治療は ご高齢の方でも受けられる治療です。実際に 70代・80代の患者様でもインプラント治療を受け、快適な生活を取り戻している方が多くいらっしゃいます。
ただし、 以下のような持病がある場合は慎重に判断する必要があります。
✅ インプラント治療が慎重になるケース
- 重度の糖尿病(感染リスクが高まるため)
- 心疾患や脳疾患(手術の負担が大きいため)
- 骨粗しょう症(骨の状態によっては骨造成が必要になることも)
✅ 年齢よりも健康状態が大切
- 持病がある方は 主治医と連携しながら治療を進める
- CT検査で顎の骨の状態を確認し、安全に治療が可能か判断
Q3. メンテナンスはどのくらいの頻度で必要?
A3. 3〜6ヶ月に1回の定期メンテナンスが理想的です。
インプラントは むし歯にはなりませんが、インプラント周囲炎(歯周病のような病気)になる可能性があります。そのため、 定期的なメンテナンスを受けることが長持ちさせる秘訣 です。
✅ メンテナンスで行うこと
- インプラント周囲の清掃(専用器具を使ったクリーニング)
- 噛み合わせのチェック(噛み合わせが変化するとインプラントに負担がかかるため)
- インプラントや周囲の歯茎の健康状態の確認
✅ セルフケアも大切!
- 毎日の歯磨き(インプラント専用ブラシや歯間ブラシを活用)
- フロスやマウスウォッシュの併用
- 喫煙はできるだけ控える(インプラントの寿命を縮める原因になるため)
全顎インプラント治療は、 手術の不安やメンテナンスの疑問を解消し、適切にケアをすれば長く快適に使える治療法 です。 「手術の痛みが心配」「年齢的にできるか不安」 という方も、まずは 専門の歯科医に相談することが大切 です。
適切な治療とメンテナンスを行い、いつまでも快適な食事と健康な生活を手に入れましょう!
東京都品川区YDC審美インプラント治療専門ガイド
監修:医療法人スマイルパートナーズ 理事長/齋藤和重
『山手歯科クリニック大井町』
住所:東京都品川区東大井5丁目25−1 カーサ大井町 1F
『山手歯科クリニック戸越公園』
住所:東京都品川区戸越5丁目10−18
*監修者
*経歴
1990年 鶴見大学歯学部卒業。1991年 インプラント専門医に勤務。1999年 山手歯科クリニック開業。
2001年 INTERNATIONAL DENTAL ACADEMY ADVANCED PROSTHODONTICS卒業。
2010年 医療法人社団スマイルパートナーズ設立。
*所属
・ICOI国際インプラント学会 指導医
・ICOI国際インプラント学会 ローカルエリアディレクター
・ITI国際インプラント・歯科再生学会 公認 インプラントスペシャリスト
・日本口腔インプラント学会 会員
・日本顎顔面インプラント学会 会員
・国際審美学会 会員
・日本歯科審美学会 会員
・日本アンチエイジング歯科学会 会員
・INTERNATIONAL DENTAL ACADEMY ADVANCED PROSTHODONTICS(2001年)
・CID Club (Center of Implant Dentistry)所属
・国際歯周内科研究会 所属
・5-D JAPAN 所属
・デンタルコンセプト21 所属
・インディアナ大学歯学部 客員 講師
・南カルフォルニア大学(USC)客員研究員
・南カルフォルニア大学(USC)アンバサダー
・USC (南カルフォルニア大学)歯学部JP卒
・USC University of Southern California)センチュリー・クラブ
・プレミアム・メンバー
※詳しいプロフィールはこちらより