インプラント治療のデメリット・メリットを解説|治療前にリスクを知ろう
インプラント治療を進められている方や検討している方は、デメリットが気になっているのではないでしょうか。治療の前は、ついメリットのほうに目が行きがちですが、歯科インプラントにももちろんデメリットやリスクがあります。
そこでこの記事では、インプラントのメリットとデメリットについて解説します。歯は一生もののとても大切な器官です。インプラント手術に踏み切る前に、メリットだけでなくデメリットも確認しておくと安心です。
インプラント治療のデメリット5選
歯科インプラント治療は、基本的に自費診療のため、治療費が高額になることがほとんどです。外科手術を伴うことから、痛みや腫れなど、身体への負担が生じるリスクもあります。インプラント治療が終了した後も、日々のお手入れだけでなく、歯科医院での定期的なメンテナンスも必須です。これらのメンテナンスを怠ると、感染症を引き起こすことがあり、非常に危険です。
しかし、治療を開始する前にこれらのデメリットやリスクについて正しく把握をしておけば、事前に充分な対策をとることができます。また、適切な質問を歯科医師にすることで、納得したうえで治療を開始することもできるでしょう。
ここからは、インプラント治療の5つデメリットについて解説していきます。
- ①治療費が高額になる
- ②治療期間が長期間になる
- ③手術がある
- ④メンテナンスが必要
- ⑤感染症のリスクがある
➀治療費が高額になる
前述のとおり、インプラントは基本的に自費診療であり、健康保険適用外の治療法です。そのため、入れ歯やブリッジなどに比べて治療費が高額になります。具体的な費用は、インプラント1本につき平均で200,000円から400,000円と、歯科医院や症状によって差が大きいです。
このように高額なインプラント治療費ですが、医療費控除を活用すれば、ある程度負担を軽減することができます。インプラントにかかる費用は医療費控除の対象です。
インプラント費用を含む医療費を1年間に100,000円以上支払った場合、確定申告の際に手続きをすれば所得税の一部が還付され、翌年度の住民税が減税されます。以下に確定申告時のポイントを記載しますので、ぜひ参考にしてください。
- 医療費を支払ったときの領収書は必ず保管をしておきましょう。
- 通院のための交通費も医療費控除の対象です。お子さんの通院のために付き添った保護者分の交通費も加算できます。
- 同一の家計で生活していれば、家族の医療費は合算して申告することができます。所得税は累進課税(所得が高ければ高いほど税率も高くなる)なので、家族の中で一番所得が高い人の医療費控除として使用するとお得です。
➁治療期間が長期間になる
インプラント治療は入れ歯やブリッジに比べると、治療期間が長期に及びます。これは、埋め込んだインプラントが顎の骨に定着するまでに時間を要するためです。それぞれの患者さまの症状にもよりますが、上顎で5ヶ月前後、下顎で3ヶ月前後かかるのが一般的です。
➂手術がある
インプラント治療には外科手術が必要になるので、相応のリスクがあります。持病をお持ちの場合や妊娠中の場合は、事前に歯科医師と事前に相談しておきましょう。
手術中は局所麻酔を使用するため、痛みはほとんどありません。それでも恐怖や不安を感じる場合には、笑気麻酔などを併用して、うたた寝をしているときのようなリラックスした状態で施術を受けることができる、鎮静法を使用できる場合があります。
術後には鎮痛剤が処方されますので、麻酔の効果が切れたときに備えて服用しましょう。
➃メンテナンスが必要
インプラントを長持ちさせるためには、定期的なメンテナンスが必要です。歯科医院でのメンテナンスでは、人工歯の脱落や、スクリュー部分の緩みを防止する目的があります。一般的に、4~5ヶ月の期間ごとにメンテナンスのための通院をしている方が多いようです。
インプラントのメンテナンスと同時に、歯科検診を行ってもらうようにすれば、お口の中の健康を保ちやすくなります。
⑤感染症のリスクがある
インプラント治療後にもっとも注意すべきなのは、インプラント周囲炎という感染症を防ぐことです。インプラント周囲炎とは、インプラントの周囲に付着した歯垢によりインプラントの周りで炎症が起きてしまう、歯周病のような病気です。病状が進行すると、インプラントに接している骨が吸収されてしまいます。
これを防ぐためにも、日頃のインプラントのお手入れは天然歯以上に丁寧に行う必要があります。適切なメンテナンスを怠らなければ、感染症のリスクを軽減することが可能です。
インプラント治療のメリット5選
これまでデメリットを確認してきましたが、インプラント治療には入れ歯やブリッジにはない、優れたメリットもあります。具体的に、以下の5つのメリットについて解説していきます。
- ①健康な歯に負担をかけない
- ②自分の歯でしっかり噛める
- ③見た目が自然で美しい
- ④顎の骨が痩せていかない
- ⑤正しい手入れをすれば長持ちする
①健康な歯に負担をかけない
インプラント治療は、残っている健康な天然歯に負担をかけることがありません。一方で入れ歯やブリッジの場合は、周囲の歯を削ったり、装置を取り付けたりする必要があるため、健康な歯に負荷をかけることになります。
②自分の歯でしっかり噛める
インプラントは自分の顎の骨に土台があるため、天然歯と同じ感覚で噛むことができます。一方で、入れ歯は噛む力が弱まってしまったり、食べ物が隙間に挟まってしまったりという問題が生じやすいです。インプラントであれば、従来と変わらずにしっかりとよく噛んで食事を楽しめます。
③見た目が自然で美しい
インプラントの外から見える部分にあたる人工歯は、セラミックなどによって作られるため、天然歯と同じような見た目で審美性に優れています。
④顎の骨が痩せていかない
天然歯を失うと、咀嚼しても顎の骨にまで刺激が伝わらなくなり、骨が徐々に痩せて老け込んで見えてくることがあります。インプラントは直接顎の骨に埋め込むため、咀嚼の刺激が行き届き、骨が痩せるのを防いでくれます。
⑤正しい手入れをすれば長持ちする
デメリットとして、「メンテナンスが必要である」ということをご紹介しましたが、正しい手入れを怠らなければ、インプラントは長持ちします。厚生労働省が行った調査によると、10~15年後にインプラントが正常に機能している割合は、上顎で約90%、下顎で94%という結果がでています。
まとめ
今回の記事では、インプラント治療には入れ歯やブリッジにはない魅力的なメリットが多い反面、デメリットやリスクが存在することを解説してきました。これらのデメリットへの対策をするためには、信頼できる歯科医院を選ぶことが一番の近道です。
「山手歯科クリニック」では、以下の5つの理由から、数多くの患者さまのご信頼をいただいております。
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監修:理事長/齋藤和重