2022/06/17
インプラント治療を行った方のなかには、人間ドックなどでMRI検査を受ける機会がある方もいるでしょう。インプラント治療をしていると、MRI検査に支障が出ないかと心配になるかもしれません。
当記事では、歯のインプラント治療がMRI検査に支障をきたすのか否かについてくわしく解説していきます。また、後半ではインプラント治療によってMRI検査を断られた際の対処法や、CT検査の受診可否についても解説します。
安心してMRI検査やCT検査を受診したい方は、ぜひお読みください。
結論からいうと、ほとんどの場合歯のインプラント治療を受けていてもMRI検査は受診可能です。
MRI検査に支障をきたす可能性があるのは、磁性がある金属です。磁性がある金属を身に付けたままMRI検査を受診すると、以下のようなことが起こるリスクがあります。
しかし、歯のインプラントはほとんどがチタン製です。チタンは磁性がない金属のため、MRI検査に支障をきたすことがありません。よってインプラント治療をしていても、問題なくMRI検査が受診できるといえます。
インプラント治療を行ったあとにMRI検査を行うと、結果の画像に小さな影が映るケースがあります。しかし、画像に映った影が検査の結果に支障をきたすことはありません。したがって、患者さんが影について心配する必要はないためご安心ください。
アーチファクトとは、金属を身に付けた状態でMRI検査を受診した際などにできる、結果画像の乱れのことです。アーチファクトがあると正常な診断に支障をきたすため、MRI検査の際は金属を外すことが必要となっています。
チタンのような非磁性金属は、X線の吸収量が少ないため、ほとんどアーチファクトを起こしません。したがって、チタン製のデンタルインプラントを使用していても、問題なくMRI検査が受診可能となっています。
銀歯・金歯・メタルボンドなどの詰め物や被せ物をしていても、MRI検査はほとんどの場合受けることが可能です。近年のMRI装置は高性能となっているため、上記のような詰め物や被せ物によって検査結果に影響が出ることは非常に少なくなっています。
さらに、詰め物・被せ物に使用されている金属はほとんどが磁性のない物です。そのため、発熱するようなリスクもほぼありません。
なお詰め物や被せ物の位置によっては、まれに画像の乱れを引き起こすケースがあります。検査技師に指摘を受けた場合は、担当の歯科医師に相談してみるのがよいでしょう。
MRI検査は基本的に入れ歯をしていても受診可能ですが、入れ歯に磁性金属が使用されている場合は注意が必要です。
磁性金属が使われた入れ歯をしている場合、MRI検査に支障をきたすリスクがあるため、事前に担当の歯科医師への相談をおすすめします。
インプラント治療後にMRI検査を受ける際注意すべきなのは、以下に該当する場合です。
1つ目は、インプラントオーバーデンチャーのアタッチメントに磁石を使用している場合です。インプラントオーバーデンチャーとは、自然歯やインプラントの上に被せて使用する入れ歯のことです。
インプラントオーバーデンチャーには、歯と入れ歯を磁石によって結合させている物も多く存在します。結合に磁石を使用している場合、MRI検査中に支障をきたす可能性があります。
2つ目は、歯以外の医療用インプラントを使用している場合です。インプラントという言葉は、歯にしか使わない言葉だと考えている人も多いでしょう。しかし実は歯以外にもインプラントという物は存在します。
そもそもインプラントという言葉は、イン(なかに)プラント(植える)という名前のとおり、なかに人工物を埋め込む治療の総称です。したがって、心臓のペースメーカーなどの体に人工物を埋め込む治療はすべてインプラントです。
デンタルインプラントのほとんどは磁性金属を使用していませんが、他の医療用インプラントの場合は磁性金属を使用している場合もあります。デンタルインプラント以外の医療用インプラントを使用している場合は、十分に注意する必要があります。
インプラントを使用している人がMRI検査を受けようとすると、医師に受診を断られるケースがあります。ケースとしては、以下の2つが考えられます。
1つ目は、医師がデンタルインプラントもMRI検査がNGだと誤解しているケースです。
世間ではインプラント=歯の治療という認識が広まっていますが、医療の業界においてインプラントは、体に埋め込む人工物すべてを指しています。医療用インプラントのなかには磁性金属を使用している物も多数あるため、デンタルインプラントも当てはまると考えられているケースがあります。
当ケースの場合は、自身の使用しているインプラントがチタン製であることを伝えれば問題なく受診可能です。あらかじめ担当の歯科医師に、インプラントのメーカーや素材を確認しておくとより安心できるでしょう。
2つ目は、アタッチメントに磁石を使っているインプラントオーバーデンチャーのケースです。磁石を使用している場合はMRI検査に支障をきたす可能性があるため、必ず担当のインプラント医師に相談しましょう。
デンタルインプラントの治療を行っていても、ほとんどの場合MRI検査は問題なく受診できます。しかし、インプラントの素材によってはMRI検査を受診できない場合もあります。
自身が使用しているインプラントの素材が何であるかを完全に把握している人は少ないはずです。本当に自分は安全にMRI検査を受診できるのかと不安に感じている方も多いでしょう。より安全な形でMRI検査を受診したい方は、インプラントの素材について担当医師に聞いておくことをおすすめします。
素材を確認した上で、自分はMRI検査を受診できるのかをしっかりと確認しましょう。さらにその情報を正確に検査担当者へ伝えることで、受けられないといわれる可能性が低くなります。
インプラント治療をしている場合、MRI検査だけでなくCT検査もほとんどの場合問題なく受診可能です。デンタルインプラントを行った後にCT検査を実施すると、MRI検査と同じく検査結果の画像に影ができる場合があります。しかしこの影も診断に影響を及ぼすことはないため、ご安心ください。
デンタルインプラントを使用していても、MRI検査はほとんどの場合問題なく受診可能です。なお磁石を使用しているインプラントオーバーデンチャーなどのように、一部のケースではMRI検査が受診できない可能性もあります。より安全にMRI検査を受診するためにも、担当の歯科医師に事前確認を行っておくことをおすすめします。
山手歯科クリニックは、患者さんへの説明と同意を表す「インフォームド・コンセント」を何よりも大切にしている総合歯科医院です。歯の治療には、抜歯をする物や歯を残して行う物など、さまざまな物が存在します。山手歯科クリニックでは数ある治療のメリットやデメリットを丁寧にご説明し、同意を頂いてから治療を始めています。
安心感の高い治療を受けたい方は、ぜひ当院へご来院ください。
監修:理事長/齋藤和重
2022/06/14
本日は「オールオン4/オールオン6インプラント治療」を行われた患者さまのビフォーアフターをご紹介します。
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【治療名】
オールオン4・オールオン6
【患者情報】
70代 男性
【執刀医】
Dr.齋藤
【治療内容】
一度の手術で全顎のインプラント埋入と人工歯装着を行います。
手術当日に仮歯の装着が可能なので「その日の内に歯を固定し、歯の機能が回復出来る」という事で短時間で治療効果が実感できる治療方法です。
【治療期間】
約5ヶ月
【費用】
上顎 ¥4,741,000(税込)
下顎 ¥3,685,000(税込)
【リスク】
痛みに配慮した治療を行なっていますが、術後に痛みや腫れを感じる事があります。また、アザが出ることがありますが、通常は2週間程度で消えます。
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ご自身の歯でお悩みを抱えている方、お気軽にご相談下さい☺
※当院では患者様に安心して治療をお受けいただくために、感染対策を徹底しております。
東京都品川区YDC審美インプラント治療専門ガイド
監修:山手歯科クリニック(大井町・戸越公園)
2022/05/19
インプラントを検討している方には「どの医院がよいのだろう」「品川でよいインプラント医院の選び方は?」などのお悩みが多いのではないでしょうか。
手術を伴う歯科治療のため、しっかりと見極めて医院選びをしたいですよね。
今回は、品川でインプラント治療を受ける際の、医院選びのポイントを解説します。費用相場や治療にかかる期間もあわせて解説するので、インプラントを検討している方はぜひ参考にしてください。
インプラントとは、失った歯を補うための歯科治療のひとつで、人工歯根(インプラント体)をあごの骨のなかに埋め込み、その上に人工歯を装着する流れで行います。
健康な歯を支えにしない独立した治療が可能なことが最大の特徴で、自分の歯のような自然な食事が可能です。しかし、定期的なメンテナンスを怠ると数年で機能が衰え、脱落するデメリットもあります。
入れ歯とは、プラスチック製の人工歯で失った歯を補う歯科治療です。健康な歯に金属の金具を引っかけて入れ歯を固定します。数週間~数ヶ月で完成するため、インプラントと比べて短期間で利用が完了するでしょう。
健康保険が適用されるため、5,000~15,000円ほどと費用を抑えて作成できますが、インプラントのようにしっかりと固定されていないため咀嚼力が落ちてしまいます。一般的に3~5年ほどで新しいものに作り替える必要があり、保管状態や口内環境の変化によってはさらに早い作り替えが必要になることもあるでしょう。
ブリッジとは、両隣の健康的な歯を支えにして失った歯を補う歯科治療のことです。健康保険内で作成できるため、10,000~20,000円ほどで作成できます。ただし、費用は部位や本数によって異なり、前歯の治療や本数が多くなると費用も高額になります。数週間~数カ月で治療が完了するため、選択する方も多い治療法です。
ブリッジの寿命は7~8年ほどで、インプラントと比べると短く感じるでしょう。固定式のため、機能面ではインプラントとほとんど同等ですが、両隣の健康な歯を支台にする点では大きく異なるでしょう。
品川を含む東京でインプラント治療を検討している方は、どの医院で受けるのがよいか迷うこともあるかもしれません。インプラントを受ける医院を見つけるために、以下のような5つのポイントに気をつけてみましょう。
では、それぞれくわしくみていきます。
インプラントを行うためには、インプラント手術に必要な設備が十分に整っている必要があります。精密な診断に必要なCT撮影ができる機材や、徹底した感染予防を行えるようオペルームが用意されている医院が望ましいでしょう。
また、使用する器具を事前に滅菌できる機材にもこだわっている医院であればなおよいといえます。術中に細菌に感染してしまうと、痛みや腫れが出るばかりでなく、インプラントの脱落にもつながります。院内の設備はホームページなどでも確認できるので参考にしてみましょう。
インプラントは数ミリのずれも許されない精密な診断と、確かな技術が必要な歯科治療です。これまでの経験・実績が豊富な医師に任せるのが安心です。
ホームページに掲載されている症例数や、所属している学会などを参考にしてみましょう。なかでも、インプラント学会などの「指導医」や「認定医」であれば、深い知識と一定以上の技術がある証拠です。
資格や学会所属は必須ではありませんが、医院選びの目安になります。設備と同じく、ホームページの院長紹介ページなどで確認できます。
インプラントは健康保険が適用されない、自由診療です。各医院が自由に価格を設定できるため、医院や地域によって費用に大きな差が出ることもあります。
インプラント医院を選ぶポイントとして、インプラント治療にかかる費用や治療期間、治療の流れなどを明確に説明してくれる医院を選ぶことが大切です。事前に十分な説明がない医院では、追加費用の発生もあり、総額が不透明なまま治療を進めることになります。
また、安価な費用を売りに治療を進める医院ではなく、適正価格で治療を行っている医院であることが望ましいといえます。
インプラント治療は一般的な虫歯治療とは異なりますから、治療を受ける前に、メリット・デメリット、リスクなどをきちんと説明してくれる医院であることを確認しましょう。実際にカウンセリングへ出向かないと正確な部分はわからないと思われがちですが、ホームページにインプラントに関する明確な記載があるかどうかで、ある程度の判断がつけられます。
たとえば、医院の方針に「丁寧なカウンセリング」や「インフォームドコンセント(説明と同意)」などが記載されていれば、実際の説明も丁寧であることが多いでしょう。
実際に出向いた際には、医師と十分なコミュニケーションが取れる環境であることが大切です。
インプラントの寿命は10年以上といわれています。一度埋入すれば完了する治療ではなく、定期的なメンテナンスが必要です。また、インプラントは人工物のため、脱落するなどのトラブルの発生も珍しくありません。
インプラントを受ける医院に、長期間に渡るアフターフォローに対応できる体制が整っているかどうかも確認してみましょう。また、治療後の不具合やトラブルにどこまで対応してもらえるのかなど、保証やフォローの内容もあわせて確認しておくと安心です。
品川でインプラントを行った際の費用相場は30~60万ほどです。ただし、インプラントを埋め込むための骨量が不十分な場合などは、骨を増やす処置をするための処置が必要になることがあります。処置費用が追加されるため、費用が高額になるケースもあるでしょう。
費用は症例による差も出てしまうため、正確な金額はカウンセリングなどを利用して確認する必要があります。必要に応じて見積書を作成してもらい、複数の医院でカウンセリングを受けてみると自分に合った医院を探せる可能性が高まります。
あごの骨にインプラントを埋入(一次手術)し、インプラントと骨が結合するまでに数ヶ月~1年弱の期間が必要です。しっかりと結合できていることが確認できれば、人工歯を装着するための手術(二次手術)を行います。歯茎の状態が落ち着いてから人工歯を取りつけるまでは数ヶ月ほどです。
ただし、骨や歯茎の状況を観察しながら治療を進めていくため、当初予定していた期間よりも長くなるケースが少なくありません。また、術前に虫歯や歯周病の治療、骨を増やす処置が必要な場合は、治療期間が伸びてしまうこともあるでしょう。
品川でインプラントができる医院の選び方を解説しました。インプラントは深い知識と高度な技術が必要な歯科治療であり、医院選びがインプラント成功のカギを握っているといえます。
山手歯科クリニックでは、国際インプラント学会の指導医である歯科医師がインプラント治療を行っています。インプラントに関するお悩み、インプラントを検討している方は、ぜひ一度山手歯科クリニックへお問い合わせくださいませ。
監修:理事長/齋藤和重
2022/05/19
失った歯を補うためのインプラント治療ですが「やめた方がいい」「インプラントで失敗した」という声を聞いたこともあるかもしれません。インプラント治療を検討している方にとっては、とても心配になる話でしょう。「失敗した」などと感じている方は、どのような理由でそう感じているのでしょうか。
今回は、インプラントの失敗事例を具体的に解説します。後悔しないための対策法もあわせて解説するので、インプラントを検討している方はぜひ参考にしてください。
インプラント治療は、失った歯を補うための歯科治療で、人工歯根を骨のなかに埋め込む手術を行う大がかりな治療です。誰でも簡単に受けられるわけではなく、口内の状況によっては治療できないケースもあり、あごの骨の量や口腔内環境も深く関わってきます。一般的な虫歯治療と同じような感覚で治療を受け、失敗した方が後悔して「インプラント治療はやめた方がいい」と言っているケースが少なくありません。
ただし、治療を受ける前にデメリットやリスク、失敗例などを把握し、きちんと理解した上で対策をすれば、後悔せずにすむかもしれません。そのためには、納得できる説明を行ってくれる医師がいる医院を探すことが大切です。
インプラント治療で後悔した事例には、以下のような理由が関係しているケースが多いです。
では、それぞれくわしく見ていきましょう。
インプラント治療は、数ミリ単位のずれでも失敗が起こる可能性があり、高度な技術と正確な診断が必要な治療です。人工歯根を埋め込む位置や深さが適切ではない場合、骨と人工歯根がうまく結合せずに脱落してしまうケースがあります。
また、埋め込む際に骨へ過度なダメージを与えてしまった場合も、手術の失敗例と言えるでしょう。人工歯根を埋入する前に、専用のドリルを用いてあごの骨に穴を開ける必要があります。その際に、骨の硬さを考慮せずに処置をしてしまうと、摩擦熱で骨がやけどを負い、人工歯根と骨がうまく結合しなくなってしまいます。
一般的に、あごの骨に埋め込んだ人工歯根が結合するまでに数ヶ月〜1年弱程度の期間が必要です。ただし、事前に医師から伝えられていた期間よりも、結合に時間がかかってしまうケースもあります。骨や歯茎の状態を確認しながら治療を進めていくため、治療の期間には個人差が大きく出ることもあるでしょう。
しかし、想定していた範囲を超える期間や費用がかかる問題は、医師とのコミュニケーション不足で発生する可能性が高いとも言えます。治療前や術後で不安なことや疑問に思うことがあれば事前に質問し、しっかりと解消した状態で治療を開始するように心がけましょう。
あごの骨のなかに人工歯根を埋め込む一次手術後に、痛みや腫れが出るケースがあります。ただし、術後の一時的な痛みや腫れに関しては大きな問題はありません。数日〜1週間程度で収まることが多いので、様子を見てみましょう。
しかし、長く続く場合や程度がひどい場合は、インプラント歯周炎を引き起こしている可能性が考えられます。インプラント治療は、あごの骨のなかに人工歯根を埋め込む外科手術を伴う歯科治療です。歯だけに触るわけではないので、手術を行う際に感染予防処置などがきちんと施されていないと、術後に感染症を引き起こし痛みや腫れを引き起こすことがあります。
インプラント治療で後悔しないために、事前に対策を講じるにはどうすればいいでしょうか。具体的に以下のようなポイントを意識すると、後悔する可能性を下げられます。難しい内容ではないのでぜひ実践してみましょう。
では、それぞれどういうことなのか、くわしく解説します。
インプラント治療で失敗しないためには、信頼できる医師のもとで治療を受けることが重要です。具体的には、インプラントの実績や症例数が多く、難症例にも対応可能な医師が在籍している医院を選ぶといいでしょう。
経験の浅い医師や、インプラントのメリットばかりを説明する医師は、信頼性に欠け、万が一のトラブル時にも適切な対処が期待できない可能性があります。インプラント治療に関する深い知識と、高い技術を持ちあわせている医師を選ぶと安心でしょう。
また、インプラント手術を執刀する医師の、学会所属の有無も参考にしてみましょう。なかでも「認定医」や「指導医」は、一定以上の技術と深い知識が認められている証拠です。
治療を受ける前に、インプラント治療への理解を深めることも、後悔しないための対策と言えるでしょう。インプラント治療は、埋入したあとも適切なメンテナンスと自宅でのケアを行っていると、10年以上持続すると言われています。口腔内の環境が良好だと、さらに長期間に渡って機能するでしょう。
しかし、メンテナンスを怠ったり、毎日のブラッシングなどを適当に済ませたりしていると、10年どころか数年でダメになってしまうケースもあります。
また、インプラントにかかる費用はだいたい30~60万程度です。あまりにも安価なインプラント治療は、材料の質が悪かったり、感染予防対策が劣悪な環境で行われたりしている可能性も否定できません。高額であれば必ず良質な治療を受けられるわけではありませんが、適正価格を見極める必要があるでしょう。
医師にすべてを任せるのではなく、十分なコミュニケーションをとり協力しながら治療を進めていくことが重要です。トラブル発生時にも気づきやすく、迅速な対応が可能になります。
以下のような点を事前に確認しておくと安心です。
ただし、医師と十分なコミュニケーションをとるには、疑問に思うことや不安なことを気軽に相談できる環境であることが大切です。カウンセリング時の対応や、スタッフへの態度などを見ると、医院がどういった雰囲気なのか知ることができるでしょう。
インプラント治療の失敗例の解説、後悔しないための対策をご紹介しました。インプラントは、治療が完了した後も長く付き合っていくものです。失敗や後悔をしないためにも、事前に対策できる内容はしっかりと実施して問題を未然に防げるようにしましょう。
山手歯科クリニックでは、国際インプラント学会の指導医である医師が、インプラント治療を担当しています。インプラント治療を検討している方、インプラント治療に関するお悩みやご相談は、山手歯科クリニックへお気軽にお問い合わせくださいませ。
監修:理事長/齋藤和重
2022/05/19
インプラント治療を受けるからには、できる限り寿命を長持ちさせたいと考える方が多いのではないでしょうか。決して安くはない費用を支払うわけですから、数年でダメになるような治療は受けたくないですよね。
インプラントを検討している多くの方は「インプラントの寿命の平均は?」「長持ちさせるために避けることは?」などの点が気になるでしょう。
今回は、インプラント治療の寿命や、長持ちさせる方法を紹介します。インプラント治療を検討している方、すでにインプラントを受けた方もぜひ参考にしてください。
インプラントは、一度埋入したらずっと使えると思っている方が多く、なかには寿命があることに驚く方もいるでしょう。インプラント治療の寿命は、一般的に10年以上だといわれています。定期的なメンテナンスをしっかりとおこない、自宅でブラッシングやデンタルフロスを用いたケアを欠かさずおこなっていると、10年以上機能を保てるでしょう。
しかし、歯科医院でのメンテナンスや日々のケアをおろそかにしていると、残念ながら10年どころか数年で使えなくなってしまうこともあります。丁寧に扱うことで、10年以上機能を保てます。
一般的に、入れ歯の寿命は健康保険が適用される材料で作成した場合、3~5年ほどといわれています。自由診療で作成する入れ歯は、強度が強い材料を使用できるので5年以上は機能を保てるようです。
健康保険が適用される入れ歯は、プラスチック製のため着色や変形などの劣化がしやすい材料で作成されています。そのため、適切な管理をおこなっていないと数ヶ月で割れてしまったり、変形してしまったりするケースもあるでしょう。
一方のブリッジの寿命は、6~8年ほどといわれています。ブリッジも入れ歯と同様に、自由診療で作成する場合は、適合の良し悪しや材料の違いから、10年以上は機能を保つといわれています。
ただし、ブリッジは噛む力や口のなかの清掃状態によって寿命が変化する治療です。質の高い治療を受けても、支台になっている歯が虫歯になってしまうと、やり直す必要があります。
インプラント治療を受ける方のほとんどが、少しでも長く機能を保ちたいと考えているのではないでしょうか。インプラントの寿命を延ばすためには、以下のような5つのことを実践してみましょう。
では、それぞれ見ていきましょう。
インプラントの寿命を少しでも延ばすため、治療を受ける前にできる対策として、信頼できる医師を選ぶことが挙げられます。
インプラントは、埋入する位置や深さが数ミリずれるだけで失敗してしまい、深い知識と高度な技術が求められる歯科治療です。手術を受ける前に、執刀する医師には十分な実績があるか、難症例にも対応しているかなどを確認するようにしましょう。
また、メリットばかりを説明し、インプラントを無理に勧める医師には要注意です。メリット・デメリットやリスクも説明し、なんでも気軽に相談できるような医師を選ぶとよいといえます。
口内を清潔に保つことも、インプラントの寿命を延ばすことにつながります。磨き残しが多かったり歯石がついたりしたまま放置してしまうと、インプラントの寿命を縮める最大の要因である「インプラント歯周炎」を引き起こしてしまいます。
インプラント歯周炎は、人工歯根の周りの組織が細菌に感染して炎症を起こし、骨を溶かしてしまう病気です。インプラントは、天然歯より細菌と戦う力が非常に弱いため、炎症が起きやすかったり、歯を支える歯槽骨が減ってしまう「骨吸収」が起こったりするスピードが速いのが特徴といえます。
自宅では、通常の歯磨きに加えてデンタルフロスや歯間ブラシを使用してのケアが大切です。使い方がよくわからない場合は、医院で相談して指導を受けるようにしましょう。
自宅でのケアと並行して、歯科医院での定期的なメンテナンスも受ける必要があります。インプラントの機能を保つためには、きちんと機能しているか、噛み合わせに問題はないか、細菌感染を起こしていないかなど、医師の確認を受けることが大切です。
定期的にメンテナンスをおこなっていれば、トラブルにも対処しやすく、未然に防げることもあるでしょう。また、引っ越しなどで手術を受けた医院へ通えなくなった場合にも、通える範囲にある医院でメンテナンスを受けるようにしましょう。どこがよいかわからない場合は、医師に紹介してもらう方法もあります。
寝ている間や無意識の間にしてしまう歯ぎしりや食いしばりも、インプラントへ悪影響を及ぼしてしまいます。歯ぎしりや食いしばりは、食事の際に噛む力よりもはるかに強い力で噛み込んでいることが特徴です。
無意識の間に強い力をかけ続けてしまうと、インプラントに強い負荷をかけてしまいます。人工歯が割れたり欠けてしまったりする可能性もあります。
周りの人や医師から、食いしばり・歯ぎしりの指摘があった場合は、ナイトガードを装着するなどの対策を講じることが大切です。また、事前に噛み合わせなどを改善できる場合は、歯列矯正をおこなう方法もあります。医師とよく相談の上、最適な方法での対策が重要です。
喫煙が口内に及ぼす悪影響は、黄ばみなど見た目の問題だけではありません。喫煙によって血流が悪くなると、インプラントと骨の結合に影響を与えてしまい、治療がうまく進まなかったり、脱落したりするトラブルが発生する可能性があります。
喫煙者はインプラント治療ができないというわけではありませんが、トラブルが起きてしまうリスクが高まるので、喫煙回数を減らすことをおすすめします。具体的な本数などは、インプラント手術を執刀する医師に確認し、指示を守るとよいでしょう。
インプラントに寿命が来て、脱落したりグラグラしたりしてきた場合は、再手術を受ける必要があります。二度目のインプラント治療を望まない場合は、入れ歯やブリッジなどの治療で歯を補うことも可能です。
ただし、インプラントの上部構造部分である人工歯が取れた場合は、再装着や人工歯のみ再製して対応できるケースもあります。念のため、取れてしまった人工歯は捨てずに保管しておくと、後々使えるかもしれません。
また、医院が定める保証期間内に寿命が来てしまった場合、医院の規定に沿った補償を受けられることがあります。補償内容・期間が記載されている保証書はきちんと保管しておくようにしましょう。
インプラントの寿命や長持ちさせる方法について解説しました。ちょっとした習慣の改善で、インプラントの寿命が数年伸びることもあります。すでにインプラントを受けた方は少しずつ改善を、これから受ける方は今後の参考にしてみてください。
山手歯科クリニックでは、国際インプラント学会の指導医である医師がインプラント治療をおこなっています。インプラントに関するお悩み、インプラント治療を検討している方は、ぜひ無料カウンセリングをご利用くださいませ。
監修:理事長/齋藤和重