チタンインプラントのメリット・デメリットとは?費用相場を比較!

歯科コラム

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チタンインプラントのメリット・デメリットとは?費用相場を比較!

インプラント治療に使われている素材は、人体に親和性が高いチタンです。

この記事ではチタンインプラントで治療をするメリットやデメリットを紹介します。

チタンインプラントの治療相場や主要メーカーについて解説するので、治療する際の参考としてください。

チタンインプラントで歯を治療しましょう!

 

<この記事で分かること>
・チタンインプラントはどんな施術?
・チタンインプラントのメリット・デメリットとは?
・チタンインプラントの費用相場はいくらぐらい?

 

チタンインプラントのメリット

インプラント チタン

インプラント治療は人工歯を顎骨に埋め込んで固定して自分のもののように使えるようにする施術です。

チタンは人体に馴染みやすい素材で、身体に負担をかけずに自然なかたちで人工の歯を埋め込める方法として注目を集めています。

 

チタンインプラントを行うメリットとして、以下4点が挙げられます。

<チタンインプラントのメリット>
・骨と結合して拒絶反応が少ない
・長持ちする
・軽い素材で加工しやすい

それぞれの特徴について、詳しく見ていきましょう。

 

骨と結合して拒絶反応が少ない

チタンは骨と直接結合する性質があり、人体と親和性が高い素材です。

人体に使用しても拒絶反応が少ない素材とされています。

通常の金属は骨との結合が強くありません。

体内に異物が入ると体が拒絶反応を示してしまいます。

チタンは身体が異物として反応することが少ないため、アレルギーを起こす心配も少ないのがメリットです。

 

長持ちする

チタンは錆びづらく、長持ちする金属なのもメリットです。

チタンは酸素との結合力が高く、「酸化被膜」が張られていて酸化しづらい素材とされています。

酸化被膜とはチタンが空気に触れて酸化することによって形成される膜のことです。

長持ちするだけでなく、体液に触れても溶け出さないため、安全性も高くなっています。

 

軽い素材で加工しやすい

チタンは金属の中でも軽く、加工しやすい素材であるのもメリットです。

インプラントに使われるチタンは人の歯に合わせてフィットしやすいようになっています。

チタンはインプラント治療のみならず、医療のさまざまな場面によって活躍しています。

 

チタンインプラントのデメリット

インプラント チタン

チタンインプラントでは、料金面や材質面に注意しなければなりません。

チタンインプラントを行う際に注意したいデメリットとして、以下3点が挙げられます。

 

<チタンインプラントのデメリット>
・料金が高い
・金属アレルギーを起こす場合がある
・治療期間が長い

デメリットもそれぞれチェックしてみましょう。

 

料金が高い

チタンインプラントは料金が高いというデメリットがあります。

インプラントは健康保険の適用対象外です。

自由診療として治療費を全額自己負担しなければならない可能性が高いでしょう。

インプラント治療は最先端の医療であるため、設備費用や研究費用に費用がかかります。

また、インプラントに使われている素材が高額であるのもチタンインプラントの治療費が高額となる理由です。

ただし治療費が10万円以上になる場合、医療費控除の制度を使えるため確定申告等で節税対策ができます。

 

金属アレルギーを起こす場合がある

チタンは人体と親和性が高くアレルギー反応が少ない素材であるものの、金属アレルギーを起こす可能性があるのもデメリットです。

人によっては合わない可能性もあるでしょう。

金属アレルギーが起こるか不安な方は、治療の前にパッチテストを済ませておくと治療後の金属アレルギーリスクを軽減できます。

 

治療期間が長い

インプラントは治療期間が長いのもデメリットです。

インプラントの治療にはインプラントを埋め込むための手術が必要になります。

手術は1回だけ手術を行う方法と2回手術を行う方法のどちらかです。

2回手術を行う場合、治療が終わるまで半年かかる場合もあります。

 

チタンインプラントの費用相場

インプラント チタン

インプラント治療は一般的に30万円から40万円が費用相場とされています。

チタンインプラントは「メーカー」「インプラントの本数」「追加治療の種類」によって大きく異なります。

 

メーカー

インプラント治療はインプラントを製造するメーカーによって料金が異なります。

日本製または海外で実績のあるメーカーは料金が高くなりますが、安心して利用できるでしょう。

安いメーカーのインプラントを利用すると不具合が出るかもしれません。

インプラント選びは担当医師と相談のうえ慎重に行いましょう。

 

「純チタン」と「チタン合金」

インプラントの費用は使う素材でも変わります。

チタンなら使うのは「純チタン」か「チタン合金」です。

純チタンはチタンの純度が高く、他の金属が含まれていません。

一方、チタン合金はチタン以外の金属も含まれている素材です。

一般的にチタン合金は比較的料金が安めですが、チタン以外の金属も含まれているため安全性や耐久性に劣る場合があります。

 

インプラントの本数

インプラントを埋め込む本数によっても料金は変わります。

歯の本数によって多くのインプラント素材が必要です。

一部の歯を治療を治療する場合は歯の本数に応じて料金が変動し、1本あたり30万円から40万円ほどが目安となります。

全部の歯を治療する場合は200万円前後が目安です。

 

インプラントの形状

費用はインプラントの形状でも変わります。

インプラントの形状には様々な種類があります。

最も一般的なのは「スクリュータイプ」と呼ばれる形状です。

ネジのような形状をしており、らせん状の切れ込みが入っていて、ドリルで回転しながらインプラントを埋め込みます。

スクリュータイプは、固定しやすく安定性が高いという観点から選ばれることの多い形状です。

「シリンダータイプ」は円筒(シリンダー)の人工歯で、スクリュータイプとは違ってらせん状の切込みが入っていません。

「バスケットタイプ」は中心部に空洞が空いているタイプの形状です。

 

インプラントのタイプ

インプラントはタイプでも費用が変わります。

タイプは「ワンピースタイプ」と「ツーピースタイプ」の2種類です。

ワンピースタイプは人工歯根であるインプラントと連結装置(アパッチメント)が一体になっています。

施術が1回で済むため、料金が安くなるのがワンピースタイプのメリットです。

ツーピースタイプはインプラントと連結装置(アパッチメント)が分離しているタイプです。

施術を2回しなければなりませんが、歯並びに応じて最善のインプラントを選択できるため柔軟な施術対応ができます。

 

チタンインプラントのメーカー

インプラント チタン

チタンインプラントを行う際には、メーカー選びが重要です。

ここでは、国内外でインプラントを製造しているメーカーを紹介します。

・京セラ:FINESIA
・ストローマン社
・Zimmer Dental社
・デンツプライシロナ株式会社
・ノーベルバイオケア社

5つのメーカーについて概要を紹介します。

 

京セラ:FINESIA(ファインシア)

京セラは日本国内でインプラントの製造を行っているメーカーです。

1978年に日本初の国産インプラントを発表して以来、日本国内で多くの歯科医で採用されている実績があります。

京セラのFINESIA(ファインシア)シリーズは「ボーンレベルタイプ」「ティッシュレベルタイプ」「1ピースタイプ」と治療部位に合わせた治療が可能です。

・ボーンレベルタイプ:審美的要求の高い症例に適している
・ティッシュレベルタイプ:ペリオリスクの高い症例に適している
・1ピースタイプ:狭窄した部位やシンプルな補綴症例に適している

社名 京セラ株式会社(KYOCERA Corporation)
本社 〒612-8501 京都府京都市伏見区竹田鳥羽殿町6番地
設立 1959年4月1日
資本金 115,703百万円
連結売上高 1,838,938百万円 (2022年3月期)
税引前利益 198,947百万円 (2022年3月期)
グループ会社数 299社 (京セラ(株)を含む)
グループ従業員数 83,001名 (持分法適用子会社、持分法適用関連会社は除く)

 

ストローマン社

ストローマン社は、スイスに本社を置く世界的にもトップクラスのシェアを誇るインプラントメーカーです。

ストローマン(ITI)は1974年に使用が開始されました。

ITI(International Team for Implantology)とは国際的なインプラント歯学に関する研究チームであり、ITIインプラントは他のインプラントメーカーにも大きな影響を与えています。

所在地 〒108-0014
東京都港区芝5-36-7 三田ベルジュビル6階
事業開始 2007年8月
資本金 4億9000万円
主要納品先 全国主要歯科医院、歯科技工所、歯科大学、総合病院歯科、口腔外科部門
事業内容 歯科用医療機器、用具の輸入販売、歯科医療に関する情報提供サービス、

歯科医療に関する技術トレーニングの開催、歯科用医療機器の修理業務 等

 

Zimmer Dental

アメリカのZimmer Dental社はスイスプラスというインプラントを製造しています。

スイスで開発されたITIインプラントのような形状です。

スイスを超えられるようにとスイスプラスの名前が付けられています。

会社名 ジンヴィ・ジャパン合同会社 (旧社名:ジンマー・バイオメット・デンタル合同会社)
英文社名 ZimVie Japan G.K.
代表者 職務執行者 黒澤 真幸
従業員数 173名(2022年3月現在)
事業内容 歯科インプラントおよび歯科用医療機器の輸入・製造・販売
脊椎外科用医療機器・器械の輸入・製造・販売
本社 〒162-0845
東京都新宿区市谷本村町1-1 住友市ヶ谷ビル
TEL: 03-4333-9900(代表) FAX: 03-5228-5087

 

デンツプライシロナ株式会社

デンツプライシロナ株式会社は、アストラテックインプラントシステム EVを提供しているメーカーです。

生体親和性が高く、長期間安定して使用できる純チタンを製造しています。

商号 デンツプライシロナ株式会社 Dentsply Sirona K.K.
東京本社所在地 〒104-0061
東京都中央区銀座八丁目21番1号 住友不動産汐留浜離宮ビル
設立 2017年1月
事業内容 歯科医療機器、歯科材料の輸入・製造・販売
およびサポートサービスの提供
従業員 600名(グループ全体15,000名)
取得薬事営業許可 ・第一種医薬品製造販売業
・第一種医療機器製造販売業

 

ノーベルバイオケア社

ノーベルバイオケア社はスウェーデンに本社のあるメーカーで、1965年に骨と結合するインプラントシステムを初めて製品展開したメーカーです。

ノーベルバイオケア社は歯科用インプラント診療技術の向上やインプラントビジネス拡大のためにインプラント技術の普及を進めています。

社名 ノーベル・バイオケア・ジャパン株式会社
Nobel Biocare Japan K.K.
本社 所在地:〒140-0001 東京都品川区北品川4-7-35
御殿山トラストタワー13F
電話 03-6408-4182(代表)
物流倉庫 所在地:〒272-0004 千葉県市川市原木2526-25
近鉄エクスプレス 第4原木ターミナル内
ノーベル・バイオケア・ジャパン物流センター
グループ本社 Nobel Biocare Services AG(スイス)
URL https://www.nobelbiocare.com/
設立 1985年10月
代表取締役社長 坂野弘太郎
事業内容 修復歯科、審美歯科領域における歯科医療機器の開発、製造、及び販売
取扱商品 歯科用インプラントおよびインプラント治療製品

 

チタンインプラント治療で歯を治療しよう!

インプラント チタン

チタンを用いたインプラント治療は身体への負担が少ない方法です。

自然な仕上がりで審美性の高い歯の治療ができます。

チタンは人体との親和性が高い素材です。

特に純チタンで出来たインプラントは安全性や耐久性に優れ、自分の歯のように使えます。

インプラント治療はインプラントのメーカーによって使用感や料金が異なりますので確認が必要です。

日本国内で豊富な実績があるメーカーは、技術が優れています。

自分に合ったインプラント治療をするために、担当歯科医と相談してインプラント治療を行いましょう。

 

東京都品川区YDC審美インプラント治療専門ガイド
監修:山手歯科クリニック(大井町・戸越公園) 理事長/齋藤和重